民具学の提唱

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民具学の提唱

  • 著者名:宮本常一
  • 価格 ¥3,080(本体¥2,800)
  • 未來社(2015/07発売)
  • ポイント 28pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784624200244

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内容説明

民具を通じ民衆の生産・生活に関する技術の発達を解明し、文化の始源、普及、定着、複合の姿を追求。人間の生態学的研究にまで迫る新たな科学としての民具学の確立を提唱。

目次

一 民具学の提唱
二 民具の定義と研究領域
三 民具の調査蒐集
四 民具の分類

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きいち

29
民具を研究することを目的とするのではなく、「民具で生活を見る」ために実測し、選ばずに収集し、その「読み方」を切り開いていく。宮本のその姿勢の背景にあるのは、提唱者・渋沢敬三との幸せな時間。民具とは何かをめぐる熱のこもった議論、旅から戻った宮本による銀行帰りの渋沢への夜中の旅の報告とディスカッション、何ともいえない幸せな時間。◇その時間は、宮本の、次世代へ引き継ごうとする熱意と、ムサビの生徒たちから学ぼうという姿勢の源でもある。◇最晩年の一冊。宮本の到達点の一つである。2020/04/18

Mentyu

2
考古学を専攻する身からすると、民具学は歴史考古学の一分野でしかないと思えてしまうところがある。著者は考古学が基本的に古代以前の硬質な出土資料を扱うという認識だが、本書初版が発表された当時であっても中世以降の研究はもちろんあったし、植物質の軟質資料も対象とされていた。それでは民具学を考古学と差違化する要素は何かと問われると、「民具の持つ情緒的感覚」(p.241)を重視する点だろう。加えて本書は民具学が民衆の学問であることを強く主張している。おそらくこの情緒と民衆という観点が考古学との決定的な違いかと思う。2018/09/12

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