内容説明
職業、トラック運転手。
趣味、戦争の最前線を旅する。
イスラム国の戦闘員と誤報された経験あり。
現在、アサド支持派から殺害予告を受けている。
戦場に魅せられ、戦地に友人を作り、激戦地を観光し続ける??その姿をAFP通信から配信され「世界のフジモト」となった男の熱き記録。
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2011年末、数人集まれば秘密警察が飛んでくるシリアで数万人規模の民主化デモが発生。そのデモを見たい! そう考えた俺は、反政府運動の聖地ホムスに出かけたが、大規模デモを見物している最中に銃撃されてしまう。その反動なのか、民主化要求のステージ上で「エブリバディ・トゥゲザー・ゲット・フリーダム!」と叫び、群衆を煽ってしまった。その映像がシリア国営放送で全土に流れたことから、俺の人生が激変していく。今や俺のことをワシントンポスト、ニューヨークタイムズ、アル=ジャジーラ、アールアラビアをはじめ多くのメディアが取り上げてくれるが、なかなかシリアに入ることができないジレンマが……。
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「戦争の現実を見に戦場へ行こう。周到な準備さえあれば旅行者だってかまわないのだ」
――安田純平(ジャーナリスト)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sora
25
この手の本には手を出さないのだけれど、図書室の新刊おすすめ本になっていたので、借りました。観光という言葉に違和感があったのですが・・・離婚してからあっていない娘に電話をかける場面。 父「お父さんのことでいじめられていないか」娘「大丈夫。お父さんのこと好きだから。ここまで育ったのは、お父さんのおかげだから」三女が電話の向こうで泣き出した。俺の目からも涙がこぼれた。藤本さん、大切にしてください。といいいたい。2015/07/21
流言
17
シリアの文化について知りたいと思って手に取った。シリア内戦についてのバックグラウンドについての知識がなかったためにピンと来ない部分もあったが、シリアはイスラム教の本場なのに普通に(キリスト教徒による)酒の販売はなされているんだな〜とか変なところで感心してしまった。アラビア語は喋れないようだし、英語もそれほど堪能ではないようなのになんやかんやでコミュニケーションができていることには感心させられた。2019/08/20
コリンちゃん
4
感想・・・日本国籍を捨てて、現地に留まり続けてはどうでしょうか? 最後に家族愛に触れて涙を流すということからも、シリア行きはそもそも、寂しさを埋めるため自暴自棄になって取っていた行為としか思えず、シリアの惨状を写真で伝えようとするジャーナリスト的な意識の芽生えさえ、後付けの偽善的社会正義に思えてなりません。2015/08/24
やまめパンジー
0
読み始め、人が一方的に殺されるような所を訪れて”もっと緊迫した所を”と写真撮りにいそしむ態度に腹が立ってしょうがなかった。なぜ最後まで読めたのかな?…戦場の様子さえ知らずに偉そうなコトを考える自分にも無責任さを感じたから…だろうと思う。 筆者は自分の娘と同年代の放置された遺体を見て、少しずつ「何か」しなくてはならないように感じ始める。 色々コメントあるだろうと思うが、知る ことで入口に立てたのだから、私にとってこの本は貴重だった。2017/12/02
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