内容説明
長野県警安曇野署に、東京から出張してきた男の捜索願が出された。その男の元同僚も一昨年に失踪し遺体で発見されている。二人はともに国交省の天下り先企業で、上高地に鉄道を通すプロジェクト「上高地新輸送システム」に携わっていた。二つの失踪事件に繋がりが? 刑事・道原伝吉、山岳救助隊員・紫門一鬼、旅行作家・茶屋次郎のオールスターが初のそろい踏み!
感想・レビュー
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yamakujira
5
東京から出張した男が安曇野で失踪した。2年前には同じ会社の同僚も失踪して、大雪山で遺体が発見されていた。さらに槍沢の雪崩で遭難死した若者は大手建機メーカーの跡取りだった。上高地への山岳鉄道建設に関わる事件は、山岳描写が乏しくて山岳ミステリではなかったのが残念だったし、解明された動機があっさりしすぎだけれど、過去と現代を結ぶ因縁がおもしろかった。道原伝吉、紫門一鬼、茶屋次郎と、作者が書く3つのシリーズの主人公が勢ぞろいした物語と言われても、旅行作家の独自捜査は蛇足にしか思えないなぁ。 (★★★☆☆)2022/01/15
尾塚
0
ベテラン作家の推理物は安定感のある筋立てで面白いですね。特にこの作品は梓ミステリーの主役の代表格の3人が揃い踏み。道原、茶屋、紫門が登場。たまにはこういった話も面白いですね。事件の展開はいつもながらで楽しめました。が・・・真犯人は少しばかり唐突に名前が上がるのでちょっと無理があるかな?気軽に楽しめるミステリーですね。2013/01/28
Shoichi Kambe
0
*沢渡から上高地帝国ホテル近くへの直通ルート。最短約9km。全トンネル。 *平成十年、信州と飛騨を結ぶ安房トンネル掘削中、高温の温泉が大量に湧出した。 *(水蒸気爆発により工事中作業員死亡あり。安房トンネル工事以前は、バスから露天風呂の入浴者が見られた。1998年現在地に移転)。 …約7km梓川下流に当たる沢渡へ引湯し、「さわんど温泉」が誕生したのだった。 *「話を持ち込んだのは、関西の建設会社…」…「議員や官庁の人たちが来るようになってからは、関西の会社の名は聞こえなくなりました。東京に建設会社へ…」2022/11/20