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内容説明
五弦琵琶は、世界中で一つ正倉院にのみ実物が伝わる。螺鈿が施された美しい琵琶は、天平人の耳にどう響いたのか。聖武天皇遺愛の品から始まる数々の宝物の受容と展開の歴史を、その魅力とともに解き明かす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
びっぐすとん
9
図書館本。先日読んだ正倉院の本は写真が多くて目で楽しむ本だったが、こちらは正倉院自体の歴史や宝物の来歴、時代背景の説明がメインで勉強になった。1200年以上前の宝物が建物ごと残っているのも奇蹟なら、その後の出入庫の記録が残っているのも奇蹟。戦乱期にも大掛かりな盗難に合わなかったなんて信じられない。部屋の仕切りやベッドなど、あまり知られていない奈良時代の暮らしの一部が垣間見えて興味深かった。都が奈良から京都へと移り、政治の中心ではなくなったことが、戦乱や火事などの災害に巻き込まれずに現在まで残れた理由かな。2018/11/06
そーすけ
2
257*七世紀以前の漢字・漢文の受容、敷物、音楽世界、遊戯具など、宝物そのものからもっと広く背景について解説されている点が特徴。2021/10/10