幻冬舎単行本 シュークリーム

著者名：小泉吉宏【著】

幻冬舎（2015/06発売）

• ISBN：9784344002371

内容説明

おかしいんだか、かなしいんだか。ひとり暮らしのOLの家に、ある日、そのシュークリームはやってきた。そいつは、おやじのような性格をしたシュークリームだった…。心のすきまにジンとくる、大人の絵本。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[☆よいこ]

大人絵本。会社の飲み会をさぼって駅の売店でシュークリームを５つ買って帰った。ひとつずつ食べて、最後のひとつを食べようとしたら「ちょっと待ってくれ」と声がした。しゃべるシュークリームを飼うことにした。エサは、砂糖と牛乳と卵とバター、小麦粉とコンスターチと霧吹きでかける水。時々バニラエッセンス。シューちゃんと名付ける。またシュークリームを買ってきたら、雌のシュー子がいた。シューちゃんとシュー子はベビーシュークリームを作った▽疲れてるときはシュークリームたくさん食べていいよ。癒し絵本風だけどなかなかシュール。

2022/10/25

[遠い日]

シュークリーム・ファンタジー。喋るシュークリームは、妙におっさんくさい。だが、共暮らしするうちにわたしの心を慰める。シュークリームの命尽きるまで、そして、その後もわたしの心に居続けるシュークリームたち。シュールなのにどこかふわふわした甘い物語はひとときの夢。

2015/04/08

[棕櫚木庵]

感想に代えて: 「愛の腕に抱かれたことがある人は／落ちぶれて惨めに果てることはない．／知らない土地で一人で死んでも／愛する人の唇に触れて感じた／ふるい浄福がまた甦って・・・」(シュトルム，藤原定 訳)．▼本書は恋愛物語ではありません．でも，短く終わり，表面的は何の痕跡も残さなかったけど，その思い出が一生を支える，そんな出来事の物語です．読メで紹介していただき，「シッタカブッタ」の作者の，“おいしそうでシュールな話”につられて読みました．少し切なくて，でも，シュークリームみたいに柔らかな後味でした．

2023/11/04

[まとり]

不思議なお話。シューちゃんが人間くさくてかわいい。

2014/10/19

[ヘムレンしば]

ある日買ってきたシュークリームに入っていた、喋るシュークリームのシュウちゃん。不思議なシュークリームとの交流の物語です。甘くてふわふわなシュークリームを食べた後のような、ほのぼの満足した気分になります。大人の絵本ですね。一人暮らしの女性にお薦めです。

2012/08/26