内容説明
大好きだった幼なじみの彼にさえ、この秘密は話せない。■「あした? そんなに急に?」受話器を握ったまま、テスはぶるぶると震え出した。七歳しか違わない姪のクロエが未婚のまま産んだ息子のベンを、テスは一年にもわたって慈しみ育ててきた。なのにクロエは、結婚するからベンを引き取りたいと言うのだ。全身全霊をかけて愛している幼子と別れるなんて、つらすぎる。自分の子供を持てないわたしには、なおのこと耐えがたい。悲嘆に暮れるテスのところに、幼なじみのレイフが訪ねてきた。テレビのキャスターとして活躍する彼が久しぶりに帰郷したのは、結婚したいと思っていた女性が人妻とわかり、心に傷を負ったからだ。ベンがテスの子だと思っていたレイフは真相を知って驚き、自分のことよりテスの今の立場を守りたいと強く思う。そして二人の間には、かつての親密さが戻ってきた……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
27
テスの隠し事がひとつひとつ明らかになって憤慨するレイフ。子どもの頃からの友達なのに教えてもらえず気を悪くする気持ちは分かる。でも一番びっくりしたのは先に読んだ千家ゆうさんのコミックでは丸々カットされていたレイフ自身も知らなかった彼の隠し事!確かにこのエピソードまで盛り込んだらややこしすぎるか…。ちょっとしたきっかけひとつで一気に男女の仲になってしまう幼馴染設定は好きなので楽しかったです。姪っ子は身勝手だけど、良い人を伴侶に選んだね。絶対浮気はしないと断言するレイフもイイ男。地に足がついたテスも好みでした。2016/07/09
糸車
22
再読。休日の上の娘と少々遠方へ買い物のはしご。お出かけにどの本を持っていこうと悩むのはいつものこと。結局未読の本より何度も読み返しても飽きないお気に入りの本をお供に。安心感が違う。移動中と休憩中だけでは途中までしか読めなかったので、帰ってから最後まで読んだよ(笑)。しっかり者の年上ヒロイン(でも恋愛経験なし)、幼馴染み年下ヒーロー(失恋したて)、今更ながらお互いの存在を意識して一気に出来上がってしまう展開ににまにま。2017/07/12
糸車
22
実家へ帰省する道中で再読。この作家さんのヒーローで一番好きなのが「かわいい魔女」のニールなんですが、このお話のレイフが二番目になりそうです。ハーレクインロマンスにしては珍しく年下ヒーロー。ニールとの共通点は意外に古風な考え方をするところ。思ってもみないところにツボってあるものなのね〜。うふ。2016/08/16
糸車
21
しつこく再読。ヒーロー&ヒロイン共に好きなのでどこを読んでも楽しい。 千家ゆうさんのコミックも好き。2018/02/17
きき
3
なんだか疲れる本だった。ベンの父親はヒーロー兄でヒーロー実父はお爺ちゃんって微妙。孫を産んだことのある息子の嫁に手を出したってこと?ちょっと受け入れ難い設定だわ。ヒーローヒロインは好き。2016/09/05