内容説明
神田川歩美と真野秀雄は、つき合い始めた頃にときどきケンカした。真野の論理と、神田川の感性は、ぶつかり合いながらも共生の道を探っていくが……(表題作)。男と女、宇宙、音楽と文学、伊勢物語……それぞれの登場人物がオーバーラップして展開していく十四編。意欲に満ちた、著者初の書下ろし小説集。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆか
57
大きな出来事があるわけでもなく、淡々とした日常を描かれているだけなんですが、なんだかほんわかした気分になれます。巻末のあとがきで、何度も読者に感謝の気持ちを伝えるナオコーラさんに好感です。普通に回りにいたら、イライラする登場人物にも嫌悪感を抱かせない文章で、分かるな〜と思える部分があったり…。不思議な作家さんとイメージはより強くなりました。2016/08/20
mizuki
53
西加奈子さんオススメの本ということで手に取った一冊!山崎ナオコーラさん初読みでしたが、西さんのような読みやすさがあり、スラスラと楽しく読了出来ました。タイトルは堅い感じなのに、内容は良い意味で適当!宇宙や化石、人類のなりたちをこんな風に自由に描けるナオコーラさんってどんな人だろう、と興味をそそられました!あとがきと前田司郎さんの解説でナオコーラさんのお人柄を垣間見ることができ、余計気になる作家さんになりました♡ 恋愛模様の描き方が楽しかったので、他の作品も少しずつ追いかけていこうと思います♡2016/03/22
masa@レビューお休み中
53
連なることは続きとは限らない。一方で起きていることと、他方で起きていることには関連性がないことがある。デタラメではないが、シンジツでもない。不連続かつ不規則なつながりとでも言えばよいのだろうか…。ある恋人の話、ある作家の話、あるバンドの話。短篇集であるにも関わらず、同じ登場人物が出てくることがある。一瞬間、つながりを感じる。しかし、その直後に思い切り突き放される。その突き放し方が潔くて清々しさすら感じてしまう。これは物語を楽しむための本ではない。言葉の美を追究し続ける作家のあり方を覗き見る本である。2012/06/26
金吾
33
不思議な感覚だと思いますが、文章は読みやすく読後感もいいです。矢野さんと神田川さんが出てくる話は面白かったです。気楽に読める一冊でした。2021/12/07
Junichi Yamaguchi
32
『可愛い小説』… 初、ナオコーラさん。 あとがきまで読んで、完成するかのような作品。 論理と感性… 他の作品も漁ってみよう。。2017/02/26
-
- 電子書籍
- 愛と青春の成り立ち ビッグコミックスス…
-
- 電子書籍
- ヘルガ#1 褐色の装甲(小学館文庫) …
-
- 電子書籍
- イスラム金融はなぜ強い
-
- 電子書籍
- 誰も書かなかったダンテ『神曲』の謎 中…
-
- 電子書籍
- USAGIちゃんねる(4) フラワーコ…




