内容説明
過去に囚われている二人の女性の贖罪の物語。
私ではなく、彼こそ生き残るにふさわしい人間だったのだ――。母親の自慢でもあった、何もかも完璧な兄の死をトラウマとしている女医、38歳。自分でからだを動かすことすらままならない異常な肥満で部屋に閉じこもった50代女性。過去に囚われ、誰も信じることができず、究極の孤独を抱えた二人が人生の歯車を狂わせた先に出会った時……。ベスト北欧推理小説賞受賞の実力派女性作家が描くサイコサスペンスの傑作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
25
モニカもマイブリットもどちらかというと親に原因があったと思う。とらわれたトラウマの大きさ。2021/08/13
siva
17
殺人が起こる訳でもなし、監禁だの誘拐だのが起こる訳でもなし、そういう意味ではサスペンスでもミステリーでもないんだけれど、これはサスペンス。二人の女性の心理を重く重く描き出す。読んでいてほんとに途中しんどかった。でもページをめくらずにはいられない。疲れ面白い作品。最後に希望が見えたのでちょっとほっとした。「裏切り」のドロドロも疲れたし、この作家は続けて読まない方がいいな。2015/09/26
まある
12
秘密にしたい恥ずかしい過去を持つふたりの女性。過去との向き合い方が極端とも言えるふたりの心の動きを描いている。予想通り互いに知らないふたりが物語の中で出会い、それぞれの人生に影響をもたらす。大切なひとの死という苦しみに対しどうしたら良いのか、同じような悩みを持つわたしには染み込んでくる作品だった。ラストに希望がうかがえるところも良い。2016/10/24
沙織
7
衝撃的なタイトル。 誰もが羨むキャリアを歩む女医と太りすぎてヘルパーの力を借りないと生活出来ない女性。 あるトラウマに苦しむ二人の心理描写には鬼気迫るものがある。二人と対照的なヘルパーの率直さや優しさに救われる。そして最後は意外な人が・・・2018/06/16
ひらり なつ子@療養中 気持ちは元気
6
アルヴテーゲン読了2冊目。やっぱり面白い。この人の作品の要は心理描写で、出来事や登場人物の行動は小道具に過ぎないように思う。なのでストーリーがどっちに転んでも面白さに変わりはないようにさえ思える。それだけに、最後のモニカの心理の説明は安易すぎて少々がっかりしたが、それでもそこまで十分堪能できた。宗教に限らず、子供のころからの考え方の癖に人は多かれ少なかれ幸せになるのを阻まれているのだろう。太った人(マイブリット)を想像するのがどうもうまくできず、どうしてもマツコ・デラックスの顔が浮かんでしまった(苦笑)。2015/08/18
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