小学館文庫<br> 喪失

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小学館文庫
喪失

  • ISBN:9784094054613

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内容説明

2000年北欧推理小説賞受賞作!

ストックホルムの32歳の女性ホームレスが、ある日突然、連続猟奇殺人犯として警察に追われることになる。食べ物と寝場所を求め格闘しながら、極限状態に身も心もすり減らし、たった一人で真相に迫っていく……。地方都市の富豪の一人娘がなぜホームレスになったのか? 深い心の傷を負い、絶望と背中合わせに生きる主人公が、逃避の人生を清算し新しい生き方を獲得する過程は大きな感動を呼ぶ。2000年北欧犯罪小説大賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん

35
猟奇殺人事件に巻き込まれた、32歳のホームレスの女性シビラ。友人も家もなく、絶体絶命の中真犯人を探し出す。誰にも構って欲しくない生活を取り戻すために。殺人事件はともかく、寝床と食べ物の確保に奔走する生活が興味深かった。寄り添ってくる15歳の少年も賢くて脇役不足なし。ハッカーの存在もリスペットみたいに万能感があり、頼もしい。面白くて一気読みである。2018/10/11

azukinako

30
事件そのものよりも、お金持ちの娘のシビラがなぜホームレスになっているのか、人生諦めかけてもどうやって生きる気持ちをなくさなかったのか、シビラが本当に求めているのは何なのか、これからどうやって生きていくのか、シビラ自体がミステリーだった。面白かった。映画向きだなと思う。2018/10/21

tom

26
出版されたのは17年前。「ミレニアム」シリーズで北欧ミステリーが注目され始めたころ。「ミレニアム」は今読んでも新しいし面白い。でも、この本は古すぎます。ちょっと無理だよと思う設定もあちらこちらに。ただし、カバー写真はなかなかよろしいです。2022/01/22

himehikage

20
積ん読して忘れていた北欧ミステリ作品。ホームレスの女性が連続猟奇殺人犯として疑われ警察に追われる身となるという設定からして魅力的だ。所々になぜ女性がホームレスになったかというその生い立ちが綴られ、今の生活を選ぶに至った理由が分かるようになっている。重くなりすぎず、人に指示されたり抑えつけられるのが大嫌いな女性が本当の自由を得るに至るエンタメ小説としてのエンディングもさわやかでとても面白かった。パトリックとの再会も読みたいと思ったが、あえて描かないのも抑えが効いていていいかも2022/01/05

豆乳くま

20
北欧サスペンスは好きなジャンルで何冊か読んでいますが、ダントツ読みやすいです。人の名前土地の名前通り名前、スエーデンの名詞は馴染みが浅く発音しにくいし、何よりだいたいが凄まじい暴力がらみだから。本作は猟奇殺人だがその描写は殆どなく良家の娘だったシビラが何故ホームレスに身を落とし殺人の濡れ衣を着せられたのか、誰も信じてこれなかったシビラがたった一人味方ができノンストップでラストまで読ませられました。シビラが幸せになってくれたらいいなと思わせる読後感も良かったです。2019/07/23

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