内容説明
肥後熊本で御用商人の絹問屋に婿入りした善兵衛。売れ行きが落ち窮地の店を救うため、藩の御家人となる決意をする。やがて、将軍家斉の生母が重い病気になり、母が好きな菖蒲を江戸へ届けよと幕府からの通達が。善兵衛は、肥後の菖蒲を届けるため江戸への道中に出るが……表題作をはじめ、大坂の人形浄瑠璃師・植村文楽軒が同心に追われる夜鷹を匿う真意をめぐるミステリー仕立ての名品「ひとつぶの銀」など、真摯に生きる人々たちの人間模様を描く珠玉の時代小説集!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
藤枝梅安
61
この作家は初めて読む。筆者が「柴山隆司」というペンネームで20年ほど前に「小説CLUB」に連載していた作品を選んでまとめた1冊 。ドラマの脚本家としてスタートした筆者の若いころの作品集。。「植村文楽軒」や「露の五郎兵衛」など、上方で活躍した実在の人物を採り上げ、そのままドラマになりそうな構成でストレスなく読み進めることができる。2015/05/13
Masayoshi Arakawa
1
20160121108 井川さんの短編集、読み始めると読んだこと有るような?巻末を見ると他社文庫2冊にあったものを採用したものとのこと、なあんだ覚えているんだと記憶力の確認ができたものだ。中身は落語の新作にできようもの、最後の話はオチもついて露の五郎兵衛の誕生話だ。2016/01/21




