内容説明
恋のはじまりは、呪殺依頼から!? 恋心を結び合わせる“恋結店”を営む、ワケありの少女・夜月香。ある日、恋結店を高価そうな身形をした男が訪ねてきた。男は名乗ることもせず、依頼してきたのは呪殺だった。即座に断った月香だが、男はしつこく何度も現れる。しかも、月香の素性を知っているようだ。脅迫と強引さに、しかたなく話だけは聞こうとした月香だったけれど、なぜか男の家で侍女のふりをすることになってしまい!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
氷華
12
お久し振りの響野先生の作品は、少々訳ありの縁結び屋と大分訳ありの名家の青年のとある一家を巡るお話し。この青年、縁結び屋の主人公にある人物の呪殺を依頼、聞いてくれなきゃ仕事の邪魔しちゃうぞと実力行使に……と書くとアレですが、主人公もしたたかで何だかんだと上手にあしらって自分のやりたい方向へ持っていける強者。途中で何となくオチに気づいたのですが、最後までするりと読めました。まだまだ謎も残っているため続きそうです。個人的には彼女を支えるお隣の雑貨屋姉弟が好きですね。むしろ弟君の方だな思う辺り年をとったなと……2015/05/26
しゅてふぁん
11
恋結店が本当にあったら、ちょっと怖いなー。本人の努力次第とはいえ、みんなが同じ人と『結ぶ』ことを依頼したら修羅場か?とか考えてしまった(笑)2016/02/15
shizuca
10
月香と燕耀のキャラ大好きです。どこかしら燕耀はS黄尾のロクガツを彷彿とさせる……口調かな。響野さんの作品らしく心がほんわかしつつ、所々人間の暗い部分を挟んであり、主人公が綺麗事ばかりで幸せにならないところが良いですね。酸いも甘いも知り尽くしてはいないけれどかじっている主人公が毒舌で武装してやりあうとか、主人公を応援するしかないじゃないですか! 本編がとても良い余韻を残して終わっているので、その後の彼らを書いてほしいなぁ。燕耀父のセリフも気になるし。あれは伏線???2015/04/05
六花
7
恋心を結び合せる“恋結店”を営む月香に、呪殺を依頼してきた燕耀。燕耀のお子ちゃまぶりに腹立つ。ただのファザコンやん、コイツ。月香はどこに惹かれたんだろう?読み終わっても分からなかったぜ…。2018/07/28
凍矢
7
恋心を結ぶために、開いていたのが、主人公のお店。そこに、酔ったまま、呪術を頼む男性。まさかまさかで、何故か城で雇われ、王と王妃の恋を結び付けようとして。本当の恋に気づく、大団円的なストーリーでした。好きな作家さん、文章が上手くなってました。2015/06/25