文春e-book<br> 水死人の帰還

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文春e-book
水死人の帰還

  • 著者名:小野正嗣
  • 価格 ¥1,425(本体¥1,296)
  • 文藝春秋(2015/06発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163902753

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内容説明

「九年前の祈り」で芥川賞を受賞した作家の、奇想あふれる6篇。
これが小説の底力!

遠い号砲が、オジイの戦争の記憶を呼び覚ます。
悪戯者の猿は、オバアの血を騒がせる。
冥界から使者が訪れ、水死人は姿を変えて帰還する――。
最初の作品から20年の光跡を示す、魅惑の短篇集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mocha

55
学生の頃に書いた『ばあばあ・さる・じいじい』他、故郷の〈浦〉を描いた一連の作品と、フランス留学後の作品の6編収録。一文が異様に長く、文末と次の文頭の2文字を重ねるしりとりのような文体は〈浦〉の閉塞感を表現しているのだろう。奇妙で醜怪、臭いや湿度やあらゆる不快さが立ち昇ってくる。苦行のような読書だった。2015/08/22

starbro

17
芥川賞受賞作「九年前の祈り」に続き二冊目で「水死人の帰還」を読みました。処女作を含む、初期短編集。文章は上手く読ませますが、テーマが地味で暗く、20世紀もしくは昭和の小説という感じです。芥川賞を受賞しなければ、陽の目をみなかった作品集ではないでしょうか?作家専業ではないので、自己満足な作品だけを書いていれば良いのかも知れませんが、このままでは売れない作家まっしぐらです! 2015/07/01

Yui.M

10
民話風だけど、背景がもう少し欲しかった気がしました。2016/10/25

toshi

10
作者の初期の作品を集めた短篇集。 冒頭の2作はとにかく一つの文章が長くて(平均1ページほど)読むのが嫌になる。 「ブイになった男」は三崎亜記の出来損ないのような話。 表題作は意味不明。 「おでぶではげの女の子とおじいさん」はストーリはさっぱり分からないうえ、描写はひたすら気持ち悪い。 「みのる、一日」も意味不明。 ということで、内容が理解できたのは「ブイになった男」だけ。。 「おでぶではげの女の子とおじいさん」以外はいずれも同じ場所が舞台で同じような描写が登場する。2015/06/24

たっきー

9
約10年の間に書かれた短編をまとめたものだったのに、ほとんど連作短編集じゃないかというくらい、つながりがあるように感じられる作品集だった。地方に伝わるあまり表に出てこない民話、みたいなイメージ。小野さんの作品にしてはまだすんなり読めた方だけど、それでもけっこう時間がかかった・・・。タイトル作が一番好み。2015/09/11

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