内容説明
黒船来航から第一次大戦まで、日米関係の青春時代を描いた著者のライフワーク。外交は冷たい関係であると認識した上で、日米外交の黎明期のエピソードを取り上げながら、過去を冷静にかつ暖かく見つめる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
麺
1
『菊と刀』を読んだところで、そういえばこの本も積んでいたなーと思い出しアメリカ繋がりで通読した。駐米英大使ブライスの「アメリカ人の歴史を見ると、外国に対して相当不正と思われるような行為を犯した例はあります。しかしその不正は、外国からの抗議とか請求とかによらず、アメリカ自身の発意で、それを矯正しております。(中略)われわれは黙ってその時期の来るのを待つべきです。」の発言が、トランプ二期目の今読むとより一層味わい深い。2025/07/21
denken
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開国から日露戦争までの国際関係を述べる。扱われている事項自体は高校世界史に出てくる程度の有名なもの。著者の作品は概して読みやすいわけだが,その中でも格別読みやすい。解説の手法として,1つの項目を2つのキーワードで解きほぐす。あまり複雑に込み入らせないので,頭を使いたくないけども知識欲は有るという人に適しているだろう。軽いテキストにしては多くの知識が得られますし。江戸幕府をフランスが支援した件は,解説してくれている本が見つからないので嬉しかった。日本の弱点と,アメリカとの付き合い方を示唆する。2009/07/15
asura_kojima
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鎖国とは言え、オランダ等と行き来していた江戸時代に、黒船でやって来たアメリカは、それこそ、当時の日本人(とりわけ幕府)にとっては、驚愕の世界だったに違いないと思います。当初は、力づくで開国を迫った米国も、その後は、英仏あたりよりも日本にとっては、オトナの対応をしてくれたようですね! おそらく、その日本が、米国に刃向ったということで、太平洋戦争では壮絶な結果になってしまったのではないかと思います。 書籍自体は、教科書のサブみたいな感じで、読みやすく、あまり難しく考えずに読了出来たのも良かったです。2019/06/07