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内容説明
安倍政権は、集団的自衛権の行使容認をめざして、着々と足場を固めている。戦後70年間続いてきた「憲法9条」体制も、大きく揺らいでいる。著者は、イラク戦争時に、小泉、安倍(第1次)、福田、麻生、の四代の総理大臣の下、自衛隊海外派遣のための法整備と現場指揮を主導した、元防衛官僚である。「立憲主義」への挑戦ともいうべき現政権の安全保障政策を、豊富な事例を挙げながら徹底批判。わが国でもっとも戦争を知る人物だからこその、国際紛争の現実に即した説得力のある議論を展開!【目次】序章 集団的自衛権の視点/第一章 集団的自衛権と日米ガイドライン改定の行方/第二章 七月一日閣議決定のおかしさ/第三章 バラ色の集団的自衛権/第四章 国際情勢はどう変わったか/第五章 集団的自衛権は損か得か/第六章 世界の中でどう生きるか――今日の「護憲」の意味/あとがき
目次
序章 集団的自衛権の視点
第一章 集団的自衛権と日米ガイドライン改定の行方
第二章 七月一日閣議決定のおかしさ
第三章 バラ色の集団的自衛権
第四章 国際情勢はどう変わったか
第五章 集団的自衛権は損か得か
第六章 世界の中でどう生きるか――今日の「護憲」の意味
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よこしま
32
最大の抑止力は武器を持つことではなく、憲法9条だと思います。◆帯にも書かれている「一発も弾を撃たず、一人も殺さない。これこそが戦後70年かけて築いてきた日本ブランドなのだ」と元・防衛省官僚である著者も現政権を糾弾しています。◆友達(米国)が殴られたら日本は殴った相手を殴りに行くという例えが、集団的自衛権ですが、本当の友情なの?◆イラク戦争時に仏国外相、「第二次世界大戦で欧州を解放した米国の貢献を十分理解し、その価値観を尊重し米国の武力行使に反対する」。◆同盟国の暴走を止める姿勢が先ず第一に必要では?2015/04/13
壱萬参仟縁
31
自衛隊員も家族がいる。命を失わせるかもしれない命令を下す人間には悩みやためらいがあってしかるべき(16頁)。結論:集団的自衛権は、日本の防衛にとってはむしろ有害無益(32頁)。必要とされる抑止力とは、簡単にはさせないという拒否的抑止力(87頁)。 必要なのは、グローバリゼーションが進むとはいえ、争い要因の貧富の格差をどう是正するかの努力 (110頁)。文化資本を守れない、人間の安全保障が危機を迎えるようでは、集団的自衛権など 語ってほしくないと思う。安倍首相はアメリカから窘められることはないのだろうか? 2015/07/04
糜竺(びじく)
17
思いのほか読みやすく勉強になった。2020/03/17
カープ坊や
17
解釈改憲から戦争法案。 戦争をしたい首相のもと 戦争の出来る国へと変貌する日本。私は日本は二度と戦争はしてほしくないですが、この問題をマスコミには賛否ともども大いに報道してもらいたいです。 2015/05/08
ヤギ郎
15
「亡国」とつけてタイトルの見映えを上げているが、内容はそこまでのものではないようだ。国際情勢と外交に触れているいるところは評価できる。日本の外交スタンスを考える一冊にしたい。2015/09/23