P+D BOOKS<br> P+D BOOKS 鳳仙花

個数:1
紙書籍版価格
¥990
  • 電子書籍
  • Reader

P+D BOOKS
P+D BOOKS 鳳仙花

  • 著者名:中上健次【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 小学館(2015/05発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784093522052

ファイル: /

内容説明

中上健次が故郷紀州に描く“母の物語”。

 「秋幸もの三部作」よりも以前の時代を描く、秋幸の母・フサの波乱の半生を描いた物語。
 海光る3月。私生児としての生い立ちに昏い痛みを覚えながらも、美しく利発な娘に成長したフサは、十五になった春、生まれ育った南紀の町をあとにした。
 若々しい肉体の目覚めとともに恋を知り、子を孕み、母となって宿命の地に根をおろすフサ。しかし、貧しくも幸福な日々は、夫・勝一郎の死によって突然に断ち切られた。
 子供を抱え、戦時下を生き延びる過酷な暮らしの中で、後に賭博師の龍造と子を為し、秋幸と名付ける。しかし龍造が賭博で刑務所に入っている間、他の二人の女を孕ませていたことを知り、フサは秋幸には龍造を父と呼ばせぬと宣言する……。
 中上健次が実母をモデルに、その波瀾の半生を雄大な物語へと昇華させた傑作長編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まるっちょ

12
フサがあまりにも健気で…健気すぎて涙が出てくる。もう辛すぎて感想が書けない。こんな感想でごめんなさい。2018/02/21

けろ

2
5人の子供を産み落とした文盲の母の人生。ところどころに出てくる鳳仙花の描写が瑞々しくフサの様子を表しているが、最後秋幸に他の種とごちゃまぜにして蒔かれててしまうのは象徴的。本書は母がでてくる短編集に水を介してつながっている。昭和の大作家、早世したのが悔やまれる。2017/11/18

けろ

0
再読2017/12/11

おだんごスプリング

0
中上健次の本をはじめて読みました。魂を削ったときにだけ発せられる輝きのようなものを感じた。ページ前面からほとばしる、自然の音に近いようなうねり、音、リズム。なんだろうこの不思議な文章。この人の人生はきっと書くためにあって、書くことが人生だったんだろうと、感じてしまった。どうしようもなく生きている人たちの話だった。自信の存在が「恥ずべきもの」とされ、実母に命の灯火を消すことさえ考えさせてしまった自分という存在。その体験で繋がるは母と子のどうしようもないつながり。なんかすごいものを読んだ。2025/07/26

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9728216
  • ご注意事項

最近チェックした商品