文春文庫<br> ぼくは勉強ができない

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文春文庫
ぼくは勉強ができない

  • 著者名:山田詠美
  • 価格 ¥499(本体¥454)
  • 文藝春秋(2015/06発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167903619

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内容説明

不朽の青春小説が今再び!

勉強はできないが女にはモテる――高校生・時田秀美に女は皆ときめき、男は皆あこがれた。著者書き下ろしメッセージも収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

びす男

100
新潮文庫を実家に置いてしまったので、中古で文春を買って再読。覚めているが優しい眼差しのかけ方を、時田くんに教えてもらう。読書の楽しみは、知識が集まることよりも良い考え方と出会うことだ。この本には、思わず誰かに勧めたくなるような魅力がある。「女にもてないという事実の前には、どんなごたいそうな台詞も色あせるように思うのだ」。27ページにあるこの言葉で、一気に引き込まれる。おっしゃる通りだが、よく言えたもんだと。2017/05/15

ゆいまある

68
勉強はできないが女にはモテる高校生の秀美。秀美の普通と学校の普通は少しずれる。私も現在に至るまで大幅にずれ続け人生なので、山田詠美の書く高校生は肌に合う。高3男子なんて小学校高学年女子より幼い筈だが(偏見)、秀美の精神年齢は35歳ぐらいあるので(推定)年上の恋人にたしなめられて怒りを抑えることを学んでいく。学校も友達も恋人も居場所な感じがとてもいい。山田詠美は昔から好きだけどこの話は特にいい。流されないで生きていく。自分に真摯に向き合いながら。感情に振り回されてる自分の心の毒が抜けていく。2019/03/12

安南

55
嘗て自分に子供ができたら時田秀美のように育って欲しいと夢見、思春期になったら是非本書を読ませたいと思っていた。今回久々に読み返して気がついた。この類稀なる青年は時田家というユートピアあっての存在なのだと。祖父と母親と息子、憎まれ口を叩きつつ、なんとも愛に溢れている。その三人が絶妙な距離を保ちながら執着や支配といった歪みを差し挟むことなく互いを尊重し、丸ごと肯定するという夢みたいな家庭。うーん現実には厳しいな。最新作『賢者の恋』に大人なった秀美くんの姿が描かれているそうなので読んでみたい気もするが…。2015/05/21

再び読書

53
30年振りに山田氏の作品を読みました。きっかけは、これが中学の授業で使われると聞き、久々の彼女の作品でした。ベッドタイムズアイ以来なのだが、当然テーマが違うので艶やかさは感じられないが、当時まだまだ一般的な恋愛では無かった黒人兵との赤裸々な性活を綴った奔放さは、この作品にも見られる。また、勉強一辺倒の秀才をやり込める勉強は出来ないけど女の子にはモテるなんて切り返しは、確かに少子化に喘ぐ日本に必要な考え方の一つかもしれない。やはり、周りに引っ張られるのではなく、自分の考え方に筋が通っている事が重要と感じる。2019/01/11

tu-bo@散歩カメラ修行中

53
キャッチコピーは以下。 不朽の青春小説が今再び!勉強はできないが女にはモテる――高校生・時田秀美に女は皆ときめき、男は皆あこがれた。著者書き下ろしメッセージも収録。 初 山田詠美さん、ぶっ飛んだ。素晴らしい青春小説だと思います。9編の短編、連作。主人公時田秀美、母 仁子、祖父 隆一郎 本当にイカした主人公、主要人物。各編に登場する同級生もいい味を出している。そして山田詠美さんの文章の読みやすさ。一気にファンになったかもしれない。高校生の課題図書というのもわかります。2018/02/28

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