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内容説明
神話に起源をもつ皇室は、世界がうらやむ日本の宝。それはギリシア神話に登場するアガメムノンの末裔が、いまもヨーロッパの王室として繋がっているのと同じことだから――。日本は、いまもって神話に繋がる王朝を有する世界唯一の国なのである。本書は、古代より幾度となく訪れた「皇統の危機」を乗り越え、二千年以上にわたって途切れることなく続いてきた皇室と日本民族の紐帯の歴史を、「美しい虹」のごとく描き出した著者渾身の力作。仏教伝来がもたらした国体の変化。藤原氏は、なぜ決して皇位をうかがわなかったのか。源頼朝が皇室に深い慎みを持ったのはなぜか。南北朝分裂と足利義満の野心は。能力主義を終わらせた徳川家康は……。そして明治維新はなぜ成功し、近代化と日本の伝統を両立することができたのか。一国の歴史、つまり国史とは、その国民の見る「虹」のごときもの。日本人が守り受け継ぎ、遥か未来へと繋ぐ国史の核心がここにある。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オリーブ
9
長い歴史があることや著者の皇室感は分かったが、「なぜ」については理解できなかった。2018/08/04
isao_key
8
天皇、皇室の持つ意義や重要性を歴史的な経緯を紐解きながら解説する。日本では戦国時代までは能力主義であり、世継ぎも長男より次男が優っていた場合、次男が家督を継いだ。これを変えたのが家康で、相続基準は長子相続で能力を問題としないとした。2代目秀忠も平凡であったが、後継者に選び以後教訓として伝わる。能力次第で跡を継がせると、大名、将軍、旗本、御家人、すべてにお家騒動が起き、大きな影響を与えることを知っていたからであった。日本人の発想の欠陥として、徹底的に準備するが、それを超えた場合は考えたがらない点を挙げる。2015/07/12
なわ
5
日本における「天皇・皇室」の重要性を説明してくれている。しかし、「男系相続」という天皇の相続形態が初代神武天皇以前より継続していて、それが天皇家の根本であることを知らない(理解できてない)専門家がいようとは思わなかった。「女系」になれば、これは今までの天皇家とは全くの別物になってしまうのは、「1+1=2」以上に自明の理でしょう。2015/05/17
Tomonori Yonezawa
2
【unlimited】元は2011年本の電子版。▼故渡部昇一でこのタイトルだと「こんな感じだろうな」と想像するが、中身はもっと幅広く、歴史に対する身構え方を学ぶ本という感を持った。無論、タイトル通り日本と皇室を中心としたものである。▼本は書き下ろし+willから収録。書き下ろしも雑誌連載風味なので読み易かろう。▼あとがきで著者が紹介していたバーフィールド氏の本が読みたくなった。2021/01/24
Åκ
2
AA+2015/11/11