内容説明
「私には夢があります」――余命宣告を受けて今の私の夢は、夫婦2人でがんを克服して、その物語をたくさんのがん闘病中の人たちに知ってもらうことです。まだ自分の命も危ぶまれているというのに、いささか気が早い夢ではありますが、私はこの夢を絶対に叶えたいのです。まずは、愛する家族のため、自分のために。そして、元気になれたら同病で苦しんでいる人のために、何かできる人になりたいのです(本文より)「同じ子を持つ母親として、彼女の強さに勇気づけられた」「家族愛に涙が止まらなかった」「この一瞬を大切に生きることは、本当に尊いことなんだ、と40歳を過ぎて初めて知った」等、共感の声、続々。次女出産後に判明した乳がんに続き夫の肺がん告知、そして余命宣告……。それでも支えあいながら病と立ち向かう夫婦の姿を描いた感涙作。『ママとパパが生きる理由。』(2014年11月放送 TBS系列連続ドラマ)原案。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鈴
35
妊娠し二人目の娘さんが生まれたときには幸せの絶頂だったと思う。それがいきなり暗転。きっと赤ちゃんが生まれたあとの幸せな未来を予想していただろうに。我が家の次男が障害をもって生まれてきたとき、まさに私は幸せの絶頂から暗闇に突き落とされた気がした。健康な赤ちゃんを抱いている人たちを羨んだり、私だってこうなるはずだったのにと嘆いてばかりだった。今でも時々後ろ向きになる。だけど生きていることの幸せを、子供たちの成長を見られる幸せを、ありがたく思わないといけないと思った。2015/11/29
抹茶モナカ
29
癌患者の闘病記。ブログだったものなので、ユーモアのある文章。夫婦ともに癌で余命宣告されてしまった切ない境遇ながら、前向きな姿勢が胸に迫る。39歳で余命宣告されるのって、どれくらい切ないものなんだろう。ちょっと、想像できないな。2015/05/23
るるみこ
26
著者のブログを加筆修正した1冊。TBSで放送されたドラマ「ママとパパが生きる理由。」の原作本。幸いなことに体は健康にもかかわらず甘ったれた生活をしている自分に泣く資格があるのかわかりませんが、涙が止まりませんでした。お子さんを出産された直後に30代でがんを告知され、数ヶ月後には同じく30代の旦那様にもがんがみつかる。それでも明るく前向きに過ごされた芽生さんの強さに心を打たれました。闘病生活や家族のことを綴られたブログをリアルタイムで追うことはできませんでしたが、この本と出会い、読むことができて良かった。→2015/08/22
toritsu
21
二人目の子どもの出産からほどなくして、それぞれが末期癌を宣告される30代夫婦。その妻の視点から綴った闘病ブログ。この本が原作となったドラマは見ていませんが、「お涙頂戴」で作られた編集ではなく、お互いのためにも子ども達のためにも、少しでも長く生きようとする切実な思いが伝わってきます。決してハッピーエンドではありませんが、特に子どもを持つ方々におすすめします。星四つ半(五段階)。2015/05/03
kanki
19
NF。夫婦同時に末期がん発覚。自分を大事にしていないことに気付く。そして、あまりにも早い進行2023/05/30