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内容説明
教科書からリアルな世界へ。わかりやすくて、誰でも使える!
数学的思考のエッセンスは、ジャンルを超えて誰にでも楽しめる、そして日々の生活で「使える」ものです。
ですが、現状では、まだ数学の力が存分に発揮されているとは言えません。
人生に「数学なんかいらないよ」、と思い込んでいる方も多いでしょう。
せっかくの数学の知恵を、 閉じた世界にしまっておくのはもったいないことです。
本書は、「数学で世界をより良くしたい」と本気で考え、実際に取り組んでいる西成活裕先生が、高校生とともに、数学を使って世の中の問題を解決していこうと、アイディアを展開していく4日間の授業を収録したものです。
スローモーションで未来予測する、人間の複雑な行動をシミュレーションする、身の回りのイライラ渋滞、人間関係のトラブル、300万人メッカ巡礼の事故に立ち向かう―、そんな“教科書からリアルな世界へ飛び出した、数学の世界”をご案内します。
厳密さと、いい加減さの両方を兼ね備えた「血の通った数学」。
それは、あなたが問題を抱えて立ち止まってしまったとき、きっと乗り越え方を教えてくれるでしょう。
楽しくイメージをつかめる、大事なことだけ頭に残る解説。
公式が大事、無機質で機械的……そんな数学のイメージがガラリと変わります。
本書を読み終えたころには、自分で数学を使いたくなっているはずです。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hnzwd
52
『数学なんて将来なんの役に立つんだよ』にとても真摯に答えた一冊。高校一年生向けの講義の書き起こしなので、表現は非常に平易ながら内容は最先端の応用数学。数学好き的には大満足。数学が苦手な人にもおすすめできる一冊。セルオートマトンあたりは実際に使ってみたいかも。2017/08/12
パフちゃん@かのん変更
49
数学→物理学→工学→実社会。実社会に役立てるには数学に戻るループが重要。三角関数と指数関数、微分を覚えていればかなりのことができるらしい。著者は渋滞学者。世の中の難問を数学を使って解決する問題解決屋としても活躍。人間関係のトラブルが解ける「ゲーム理論」とか、面白そうです。2018/05/30
Kaz
31
少し難しい数式も出てきますが、ゲーム理論、渋滞の解消法、東京マラソンのスタートをいかに効率よくするかなど、身近な問題の解決に数学が活用されているところなど、興味が持ちやすく書かれている。数学を使いこなせば、世の中にある様々なモヤモヤをスッキリさせることができる可能性を感じた。モヤモヤをスッキリさせる、これは仕事でも必要なスキルだ。2019/10/06
ぴょん
13
どちらも100点満点を獲ろうとするのは無い物ねだりで、人生そう甘くはない。「100点じゃなくても、どちらも70点ぐらいで、そこそこ満足しましょう」という落とし所をうまく見つける。「複数目的最適化」と言っている。数学的視点で、問題解決を考えている本。渋滞学など、身の回りのものをそんな視点で見れたら解決が早いのではないかと思う。2016/02/03
田氏
10
数学は楽に・シンプルに考える道具だとか、数学ができる人は皆そう言う。どこかの研究によると、頭の良いとされる人たちの脳神経ネットワークは複雑などころか、逆にむしろ効率化されて単純な経路になっているんだとか。思えば自分が数学を不得手としていたのも、シンプルに考えるのが苦手だったからかもしれない。でも、当時も今も、こうして数学を「読む」のは好きなのだ。そこには数式にはない複雑さがある。無駄がある。しかし著者は"無駄"をも数学で扱う試み「無駄学」を研究しているという。成果が楽しみやら、そっとしておいてほしいやら。2018/12/09