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内容説明
内田樹氏(哲学者、武道家)推薦!
「日本ではいま官民をあげて社会制度の『株式会社化』を推進している。国民国家も地方自治体も医療も教育も、株式会社に似せて組織化されねばならないと人々は呼号している。しかし、本書は株式会社が滅びを宿命づけられた、深く病んだシステムであることを教えてくれる。」
平川克美氏(事業家、文筆家、立教大学MBA特任教授)による1万字特別解説も収録。
「わたしは、日本社会の問題の中心に株式会社があると、見抜いた奥村の慧眼にいまさらながら、驚く。奥村のような息の長い研究をすることは稀有のことであり、ほんとうはこのような長期にわたる定点観測だけが暴きだせる真実というものがあるということを、ジャーナリストは奥村に学ぶ必要があるだろう。」
1970年代のオイルショック、2001年のエンロン事件、そして2008年のリーマンショック以降、さまざまな論者によって資本主義は行き詰まっている、危機に陥っている、さらには終焉を迎えようとしている、などと主張されています。
本書では、その原因を資本主義のエンジンである「株式会社」の巨大化・肥大化によるものであると鋭く指摘。
資本主義と株式会社の病因を「格差」「有限責任」「買収、合併」「支配」「実体」「金融資本」「無責任」「全体主義」などをキーワードに明らかにします。
さらに、資本主義と株式会社の先に別の道がないのかも探ります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月をみるもの
13
え、国家は?? ”人類は企業なしではやっていけない。物を作ったり、いろんなサービスを行う機関としてはこれまで家族と企業しかなかった”2019/04/30
Hiroki Nishizumi
5
資本主義を知るには、制度ではなく株式会社を調べる、指摘の通りだ。正しい目線を考える参考になる。2020/03/05
まさにい
4
資本主義の危機(又は終焉)を感じたのは、会社法改正で新株予約権が認められた時からだった。その後、資本主義ってなぁ~に?という素朴な疑問から始まった好奇心は、株式会社の歴史、会社法の理解、金融工学、労働問題、会計学、宗教、等に広がっていった。この著者である奥村さんは、巨大化した法人による寡占状態が原因としているし、『資本主義の終焉』を書いた水野さんは、利子論から(それだけではないが)説き起こしている。僕は、投資→投機に変化している金融資本主義をまた投資のレベルに穏やかに移行させていく必要があるのではと思う。2017/03/20
Amano Ryota
4
近年、格差の拡大という形で露呈しつつある資本主義の病巣は、株式会社というシステムの肥大化にその一因があるのではないか、という観点から論を展開していく一冊。ピケティの『21世紀の資本』とはまた違った視点から、何が格差の是正を阻害しているのかを教えてくれます。経済については門外漢ですが、株式会社というのは有限責任が前提であるため、巨大化し過ぎた会社は、その責任を担う主体が、原理的にいなくなる、言い換えれば、ある閾値を越えると、無責任が許容されるという脆弱性が、株式会社にはある、という指摘には目を見張りました。2015/05/18
hk
3
「老いてなお気骨あるものは賞すべきかな」 著者は1930年生まれで戦争を知る生き字引だ。戦後、産業経済新聞社(産経新聞)で司馬遼太郎と同じ釜の飯を食っていたという異色の経歴を持ってもいる。著者曰く、資本主義の危機が昨今かまがましく喧伝されているが、エコノミストの評論は現場感覚から大きく逸脱しており、本質を捉えてはいないという。靴底を減らし場数を踏みに踏んだ著者に言わせれば、資本主義が上手く立ちいかなくなっているのは、資本主義を支える株式会社という仕組みそのものの構造的欠陥が如実に顕れているからだという。2015/12/05
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