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内容説明
福島第一原発の事故を受け、日本の電力政策は転換点を迎えたが、エネルギー問題はもはや一国の利害だけでは判断できない時代となった。全世界70億人には等しく豊かな生活を送る権利があり、今後も増え続ける膨大なエネルギー需要を、再生可能エネルギーだけで賄うのは難しいのが現実。今後も海外では原発建設が計画されており、日本のエネルギー政策は世界から取り残されている。そこで本書は、原発の安全対策を冷静に分析し、増え続ける核廃棄物に関しても具体的提言を行い、原発の必要性を考える。まさに、全人類が文明生活を享受し、世界が繁栄し続けるための原発論。「(原子力は)人間が制御できない技術であるとか、神の領域とか、それこそ神がかったことを言う人がいますが、それは人類の進歩を放棄し、進歩の芽をつみ取ることです」と語る著者。再稼働への道はいまだ遠いが、安全対策から技術開発まで、日本には人類の未来に対する責任と義務がある!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
33
よく分からないが、あの人が言うのだから信用しましょうというレベルのものになる。安心とは人と人との信頼関係から生まれるもの(39頁)。世界中の人がカナダ人並に電力を使えば、今の5・6倍の電力が必要(89頁)。2030年までに現在の430基⇒800基まで原発は増えるという(93頁)。幌延と瑞浪では日本原子力研究開発機構が深地層研究をしている(117頁)。瑞浪とは驚いた。他人事ではない。トリチウムは海に流すべき(151頁)というが、そんな楽観的でいいのか? 2016/06/18
ヤギ郎
16
総合的に「原発」を分析した本。著者は原発推進派であっても、すごく慎重な意見の持ち主のように感じる。現実主義といってもいい。悲観はしていない。 日本は世界トップレベルの技術力を持っているので、英知を結集して原発事故を解決して欲しい2015/06/03
プレイン
4
マスコミ等で感情的に議論される原発問題。著者の主張は極論もあるけれど、エンジニアからするとまともな事を言っているためうなづける。1万年後の安全をいま議論するのはナンセンスとの見解はなかなか言えない。2015/04/26
Takeshi Kubo
1
本書で指摘されているように、今後、日本における原発の廃炉あるいは、世界的な原発増設の潮流に対応するためには、やはり国内では原子力技術の開発・推進を推し進めるべきだとは思います。ただ、本書中の指摘の中で一つ腑に落ちないのは、放射性廃棄物の最終処分についての話で、将来の技術発展に望みを託し、現在の地層処分という方針は当面凍結すべきとしております。しかし、今後国内で原発を推進するか否かに関わらず、この問題は早急に解決すべきだと思うのですが…2016/05/02
くらーく
1
全面同意。たかが、100年の歴史しかない技術で、10万年後を考えてなんて無理。特に近視眼的な日本人にはぜったり無理と言いたい。 東芝、日立、三菱重工は、国を挙げて原発の売り込みと原子力の開発をして欲しかった(過去形はおかしいか。ぜひ、国と国民は応援して欲しい)。 使用済み燃料の処理方法が、最も重要な技術だし、これが解決すれば、核融合まで安心して繋げる。 著者に感謝して。2015/08/01
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