内容説明
「反貧困」を掲げ、格差社会に異議を申し立てた著者渾身の民主主義論。議会政治とは非効率的なシステムでありつつも擁護すべきとの立場から「おまかせ民主 主義」「強いリーダーシップ待望論」に警鐘を鳴らす。文庫化にあたり補章を追加。なぜ私たちは政治家に失望するのか。そして、なぜ私たちは主権者なのに主 権者でないように振る舞うのか。「一強」「暴走」という言葉が目立つ現在の政治状況だからこそ、読みたい一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こばまり
51
有史以来複雑に利害関係が絡まり合う成熟した社会において、問題が一挙解決するような打ち出の小槌などない。必要なのは地道な交渉と調整で、まさに小さなことからコツコツと、社会にコミットすることなのだ。発刊から時を経ても繰り返し読める一冊。2019/01/06
onasu
20
民主主義とは面倒臭くて疲れるものだ。そうだった、と言うかそうはっきり言われたのは初めてかもしれない。 民主主義てな、おおげさな話しじゃなくても、仲間内で揉めることもある。そんな時、強力なリーダーがいれば、多少の不満があっても楽チンだ。生き死にが関わる訳でなし、嫌なら辞めりゃあいい。 でも国民てのは、草々辞められないし、人任せにしていては、何時痛いめに合うか分からない。どうでもいいや、てのは安全圏にいるからで、そんなのがずっと続く保障はない。折角の民主主義、面倒臭くても付き合っていこう。自戒も込めて。2015/06/19
活字スキー
20
敢えて言おう!民主主義とは、おそろしく面倒くさくてうんざりするものであると。そして問われるべきは「なぜ、政治家はロクでもない人間ばかりなのか」ではなく「なぜ、私たちは主権者なのに、主権者でないように振る舞うのか」であると。全ては、政治家の問題ではなく私たち自身の問題なのだ。憂さ晴らしや八つ当たり的なバッシングをしたり、自分の領分を放棄して居直っている場合ではない。意識するとしないとによらず、社会は繋がっており、鎖が切れる時は弱い部分から切れるのだ。自分に出来る事を、やろう。2015/04/22
こも 零細企業営業
16
約5年前に発行された本。でもその前にも出ていたらしい。 中身は待ってるだけ、文句を言ってるだけでは世の中は変わらない。変えるためには行動する事だが難しいって感じだった。 著者本人は凄く行動される方だから見本は沢山見させて貰ってる。やって見せてくれてる。2020/03/02
しょうじ@創作「熾火」執筆中。
10
【13/06/27】あれ?これ読んでいたのか!というくらいに記憶がない。『反貧困』の著者ですよね? まさか持っていたりして(汗)2013/06/27