内容説明
UFOが浜に漂着!! それを見た漁師は!? 家康をたずねた珍客の正体も明らかに!? 大江戸八百八町をにぎわせた、未確認生物目撃情報の数々。
UMA――「未確認」にもかかわらず、いく度となく人間の前に姿を現し、その確固たる存在を広く知られている不思議な生物たち。あるものは妖怪として、あるものは吉凶を表す預言獣として、またあるものは異形の怪物として、今日まで語り継がれてきました。
彼らが、人の心と暮らしのもっと身近に存在していた江戸時代の随筆や奇談集、瓦版などから集めた遭遇談・目撃談を、豊富な挿絵とわかりやすい現代語訳でお届けします。妖怪としてよく知られているものから、名もなきものまで……。さあ、彼らと人間が繰り広げる不思議な世界を、さっそくのぞいてみましょう……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
臓物ちゃん
6
妖怪を紹介した本は多々あれど、妖怪の目撃証言を集めた本はなかなかないのでこれは重宝する。件(くだべ)って俺の地元の富山県で目撃されたのが有名だったのかー知らなかった。そして「くだべ」に対抗して「スカ屁」が登場するのはワロタ。江戸時代の人たちは妖怪を怖がるというより、ゆるキャラとして楽しんでるんだなという感じが伝わってきて良かった。それから江戸時代のUMA目撃者は現在と違って描く絵が上手いなー。ろくろ首の首細すぎて完全に線だけど。2015/04/30
SKH
5
文献や伝承を紐解きながら「UMA」を解説。2015/05/14
buchi
4
電子図書館本。ツチノコ、河童、竜など有名どころから、UFOっぽいのとか名もなき異形まで『江戸のUMA』として紹介する本。恐ろしそうなヤツから笑えるヤツまで様々登場。参考文献も数多く、主な史料として耳袋、甲子夜話、和漢三才図会、画図百鬼夜行、絵本百物語、東西遊記の6冊が紹介されている。ちゃんと目撃時の資料があるのが面白い。基本的には見間違えだと思うけど、それなら一体何と見間違えたのかが逆に気になるところ。大阪城の怪獣とかカワイイし豊年魚なんてゴジラのモデルだよなー。人型UMAは実際遭遇したら腰抜かすなー。2025/01/07
なむさん
4
こわ面白かったです。江戸のUMAは今のUMAより過激だなぁ。つちのこはまぁ分かるとして、雪女がUMAとは。甲子夜話という本がめちゃくちゃ読みたくなった。2023/10/27
いすか
3
江戸時代の書物から、不可思議な生き物の記述を抜き出して訳した本。『画図百鬼夜行』『絵本百物語』などからの引用もあり、「UMAというよりそれ妖怪では」と思ってしまうものも多いが、読んでいるうちに段々どうでもよくなってしまう。不思議なゆるさを持った本である。2019/02/17