ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 妖女の隠れ家

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ハヤカワ・ミステリ文庫
妖女の隠れ家

  • ISBN:9784150703592

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内容説明

今は住む人もなく荒れ果て、醜い姿をさらすチャターハム監獄には、不気味な伝説があった。監獄を所有するスターバース家の長男が、代々、首の骨を折って死ぬというのだ。近くに住むフェル博士を訪れた青年ランポールは、はからずも伝説が現実となるのを目撃することとなった。現当主マーチンが所長室から転落して死んだのだ。彼は家に代々伝わる儀式どおりに、25歳の誕生日当夜、所長室の金庫をひとりで開けにいったらしい。妖気漂う監獄でマーチンを突然の死に追いやったものは何か? 名探偵フェル博士初登場の記念すべき作品! 改訳決定版。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinshirinshi

24
1933年発表。フェル博士初登場。ねずみと虫が這い回るかつての監獄に、絞首台代わりの巨大な井戸・・・という不気味な舞台を背景に、代々監獄の長官を務めた一家を襲う連続殺人事件を描く。物語を通してイングランド片田舎のじめじめした空気が立ち込めるが、コミカルな脇役(ヒーローに憧れる執事、やかましい家政婦、やたらそそっかしいフェル夫人など)が一服の清涼剤?になっている。肝心のフェル博士も、「偉大なる子供」「髭をつけたらサンタクロース」「でぶの追いはぎ」など言われ放題だが、筆者の愛着が感じられて頼もしい。2023/05/25

ちどり

17
ランポールは見聞を広げるため旅に出た(自分探しの旅?)教授のすすめで、奇人フェル博士を紹介され彼に会うために汽車に乗る途中 同じ本を持った女性に心惹かれ一緒に乗車しようとするも、兄を待たなけらばならないと断れるも行き先が一緒だったのでまた会えると考えた。彼女は別れぎわに「もし幽霊をみたら、わたしにとっておいてくださいね。」と不可解な言葉を残す。そして、博士から魔女の隠れ家、監獄の伝説を聞きその所有者は汽車でであった彼女の家族であり、その所有権獲得のため長男はある試練を行われ、恐ろしい事件が発生する2014/11/02

timeturner

5
高見浩訳をメインに読みながら、何か腑に落ちないことがあったときにこちらでも確認、という読み方。でも、別にこちらが劣るというわけではなくて、単なる好みの問題。2015/10/26

二葉

4
創元版も持ってるけど、カーのハヤカワ文庫版の初期の表紙絵が気に入ってるので、コレクター用として所持品。訳の違いはあまり気にならない。2017/12/18

N.K

3
カーの誇る名探偵の一人、フェル博士の初登場作品。妖女の隠れ家という異名を持つ監獄と、その監獄長の一族にまつわる"呪い"が話の肝となる。カーらしい、一見オカルティックな舞台設定と、そこに隠れた犯罪の証拠をビシバシ暴く名探偵の活躍に心が躍ります。どうでもいいけど、ハヤカワミステリ版の表紙はタイトルにはあっているけど、作品の内容を考えるとミスマッチな気がする…2015/03/15

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