内容説明
新選組組長として激動の幕末を生き抜いた
男の生き様を描く渾身の時代小説
新選組三番組組長として、芹沢鴨暗殺・池田屋襲撃などの事件に関わった斎藤一。弱冠25歳の局長として臨んだ会津戦争後は捕縛され、後に警察官となる。激動の幕末を生き抜き、明治の世まで命をつないだその生き様を鮮烈に描き出す書下ろし時代小説。瀬戸際での命のやりとりの果てに何を見たのか!
[内容]
一 覚醒
二 壬生の狼
三 芹沢局長
四 凶行
五 新選組
六 剣士の命
七 池田屋
八 闘と争
九 異物
十 面従腹背
十一 御陵衛士
十二 油小路
十三 濁流
十四 闘いの形
終節 魂は死なず
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
巨峰
70
斉藤一を主人公にした新選組もの。斉藤一は不思議な人で、暗殺剣を使えば、スパイもする、意外と最後付近まで新選組に準じ、と思えば改名して警視庁に入庁する。その彼の人となりを、無理なく伝えた作品です。まぁ、江口洋介のイメージではないなぁ。近藤土方が割と平凡に書かれていたりもするので、賛否両論はあると思うけど、本当はこうだったのかもと思えなくもない新選組はなかなか新鮮でした。最後はちょっと駆け足だったかな・・・油小路の戦いが大きく取り上げられています。2017/11/05
Die-Go
64
図書館本。新選組副長助勤・斎藤一の生涯を吉川永青の筆で追う。なかなかに興味深い斎藤一の描かれ方で、楽しく読めた。近藤勇が凡人として描かれているのは残念なところだったが。最後はちょっと駆け足で通りすぎてしまった観は否めないが、それでも斎藤一の生涯のハイライトを描くには充分だったか。★★★☆☆2017/11/17
ち~
26
斎藤一といえば、ついついアウトローで無口で…と少し実年齢より上を想像してしまうけれど、ここではまだ青く、フレッシュな印象で描かれている。沖田総司とは「総ちゃん」「一君」と呼び合うなど、お茶目な一面も。試衛館から会津戦争末期あたりまでを書かれているが、徐々に戦法が変化していき、「争い」ではなく、「闘い」にこだり続けたところがカッコいい!面白かった。2017/05/08
ハッチ
26
★★★★★今まで読んだ新選組と違った。斎藤一と言えば無類の人斬りで、寡黙で喋らず、人付き合いもなく明治維新後も生き残った強者という感じだが、本作では沖田総司の事を「総ちゃん」と呼び、近藤勇や土方歳三にもよく意見する。まぁ、無類の人斬りには変わりないが。近藤勇もカリスマ的存在と思っていたが、専横が過ぎて幹部から局長の切腹の建白書を出されていたり、なかなか、今までの新選組と違う一面が見えて面白かった。新選組とか好きな方は読む価値あり。2015/06/05
就寝30分前
25
新選組の本は何冊か読んだが、斎藤一を主人公にしたものは初めてだった。命を懸けた闘いに喜びを求める姿は、某有名漫画の斎藤一に通じるものがあった。ただ漫画と違い、取って付けたような正義は無かった。エピローグは漫画にしてもいいくらい狂気を宿したカッコいいジジィだった。ところで、話に全く絡んでなかったが吉村貫一郎の名が出てきた。とても嬉しかった。実在の人だったのかなぁ。2016/10/08
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