角川新書<br> 日本人とキリスト教の奇妙な関係

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角川新書
日本人とキリスト教の奇妙な関係

  • 著者名:菊地章太【著者】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • KADOKAWA(2015/05発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784046534330

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内容説明

信仰がなくても十字架のペンダント、聖書の売上は世界第3位。しかし信者は人口の1%――日本人とキリスト教の特異な関係はなぜ生まれたのか。キリシタン時代からの歴史を追いながら日本人固有の宗教観にせまる。
※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

68
「日本人にとってキリスト教とは」という切り口で日本におけるキリスト教の受容の流れを語っています。日本においてキリスト教に縁のあるアイテムや行為を受け継ぎながらも、クリスチャンとなるとわずかしかいないという矛盾が日本ならではなのでしょう。キリスト者と非キリスト者の狭間にも何処かかつてからの日本の土着風習が絡んでいるような気がします。日本は無宗教であるが故に、宗教というものへの関わりが曖昧で奇妙な関係になっているのだと思いました。2016/11/29

壱萬参仟縁

30
日本人にとってキリスト教とは何かが本書のテーマ(18頁)。ぶどう酒は血である(48頁)。人間をこえた存在を許容しない風土。それでいて、草木も、人もみなひとしく成仏するという風土。そうした風土のなかで暮らしているのだ(127頁)。ポルトガル語の 大もと の意味は、オリジナル。おれじなきとか はオリジナルの科(とが)、キリスト教の原罪のこと(160頁)。曖昧な仏教と、敬虔なキリスト教。なかなか峻別し難いと思うが、日本人にとって絵踏みの現代的意味とか、再考する必要もある気がする。2015/09/02

HMax

15
「信者でもないのに十字架のペンダントを身に着けている」なんと安土桃山時代に日本にやってきたイエズス会の宣教師の手紙に書いてある。400年以上も昔から変わっていないんですね。大事なことは、「神社仏閣を訪れるとき、自分の信仰の対象として礼拝するのではなく、そこに祭られている神仏を信じている人々に対する尊敬の心を表すために、合掌することもできます。」この気持ちがあれば、宗教が原因となる諍いもなくなると思います。小ネタ満載ですが、奇妙な関係でもありませんでした。秀吉のお側女中の名前「モニカ・ジュリア・マリア等々」2018/07/22

Y田

11
神仏習合ってあると思うけど、キリスト教に対しても日本風にして取り入れてたんだなってのが分かる。島原の乱の170年後の天草崩れの騒動の事は知らなかったし驚いた。5000人ものキリシタンが幕府に発覚したけど穏便に済まされたらしい。キリスト教風ではあるけど、現地の人は寺とかで先祖を祀るのと同じ様な感覚でやってた。(当然だが一概には言えず、全員ではないとの事)  又、布教する際に日本人が問題にしたのが、自分だけでなく異教徒の親兄弟が救われるのかどうか、だったというのも日本の宗教観を窺わせて興味深かった。2020/06/16

ナコち

3
世界宗教であるキリスト教。だが日本ではマイナーな宗教だという事実。キリスト的なものへの憧れや、聖書を文学として読むも、中々信仰へと結びつかない理由とは…自身も抱いていた疑問に著者なりの答えを提示してくれている。一読の価値あり。それはそうとカトリックの寛容さには只々敬服する。神社参詣は礼拝ではなく、神仏を信仰する人への尊敬の念である。だから初詣も門松も問題ない。案外、見知っていない日本人の方が、目くじらを立ててしまいがちだ。2017/01/27

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