内容説明
灘校で中学3年間をかけて『銀の匙』1冊を読みこむという授業を続けてきた橋本先生の教育論.「国語はすべての教科の基本であり,学ぶ力の背骨」という伝説の教師が国語の学び方を伝えます.「早急に答えを求めてはいけない,すぐに役立つものはすぐに役立たなくなります」など「学び」の原点に気づかされる1冊.
目次
目 次
はじめに
Ⅰ 「土曜講座」──二七年ぶりに教壇に立つ
[付]「土曜講座」テキスト
Ⅱ 私の『銀の匙』授業
1 『銀の匙』を教科書にしたわけ
2 生徒の興味を広げる
[付]『銀の匙』研究ノートより
Ⅲ 国語を学ぶとは
1 『灘高式勉強法/国語』のこと
2 読むこと、書くこと
3 古文──『徒然草』そして古典の共同研究
Ⅳ 人生の節目に思う
1 灘校五〇年を振り返って
2 米寿自祝
3 まだまだしておきたいことがある
あとがき
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
依空
72
中勘助の『銀の匙』を中学3年間をかけて読みこむ授業とは一体どのようなものだったのだろうと、疑問と興味を持って手に取りました。「すぐに役立つものはすぐに役立たなくなる」「繰り返しているからこそ名人になれる」と言い、横道にそれて遊びながら学ぶことで、好奇心や考える力、何より学ぶことの楽しさを、子供達に教えてこられたのですね。その裏では『銀の匙』を教科書とする為時間をかけて研究し、いざ授業が始まればプリントを作る為に睡眠を削りながらガリ切りをしていたという先生の姿があったそうで、その情熱には驚くばかりでした。2017/01/19
アキ
66
灘校の国語教師を50年勤めた著者の「銀の匙」授業の内容とは?99歳の時に母校で行った特別授業。まず黒板に書いた言葉が「あそぶ」「まなぶ」共通するものは?から始まり、脱線だらけどんどん横道にそれる楽しさ。遊びながら学んでいく、これが銀の匙の授業のやり方。1回目の授業では本文には触れず、2回目から手書きのプリントに沿い本の章毎に自分の題をつけて自分ならではの本に変えていく。大事なのは答えではなく過程であり、早急に答えを求めてはいけない。すぐ役立つものはすぐ役立たなくなる。そりゃこんな授業は面白いに決まってる。2019/08/24
アルピニア
53
「銀の匙」(中 勘助/岩波文庫)と並行して読んだ。<銀の匙>を深く読むための解説書かと思っていたのだが、そうではなく「国語の学び方」に関する内容だった。示唆に富んでいて、とても学ぶことが多かった。特に心に残ったのは、p124国語勉強の七つのポイント「読む」「書く」「話す」「聞く」「見る」「味わう」「集める」。そして橋本氏は、『国語の基礎学力を涵養する根源は「書く」ことにある』p130と強調している。授業の資料も掲載されていたが、資料作成の過程は精読に通じると思った。私も自分の大事な一冊を精読したい。2018/05/21
よむよむ
47
なるほど~こういうやりかただったのですね。とことん自分で調べていく方法は以前から知っていましたが、一つの教材だけで3年間というのはスゴすぎです!恐るべし、橋本先生!『すぐに役に立つものはすぐに役に立たなくなります。』2013/02/24
うえぽん
41
GWに「銀の匙」と共に読了し40年前の宿題を終えた気分。灘校伝説の国語教師が、100歳の年に、中学3年間の現代文の授業を銀の匙1冊でやり遂げた記録と国語の学び方を綴った本。注意すべき語句や短文の練習、主題の設定など、研究ノートの具体的内容を知り、発展(脱線)型でアウトプットを重視した授業スタイルに改めて感嘆。これだけの先生でも、1968年に「灘高式勉強法」が出版された時の「人間性無視の詰め込み教育」的な言われなき誹謗には、当時沈黙するしかなかった事実を知る。古文の傍線注釈方式は、受験生時代に知りたかった笑2026/05/01




