内容説明
彼氏と同じ大学を目指しながらも、受験に失敗し、従叔父(いとこおじ)のいる大阪の大学に入ることとなった友恵。挨拶へ赴くと、従叔父は「黒衣」と呼ばれ、大学教授の「殿下」、女装の大学生「サカイ」と、たこ焼きパーティをしていた。その3人らと大阪ミナミ、京都・東寺の弘法市などを巡った友恵は、美男子で頭脳明晰だが、やけに無愛想なサカイのことが気になっていく……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Shinji
107
「狐さん」を読んでからかなり間隔が開いた北夏輝さん。「狐さん」も寺社仏閣のガイド本の様な要素があったけど、この作品もそのような要素がありましたね! 舞台に大阪が絡むということもあって登場人物が濃い~のなんの。友恵が至って普通なだけにサカイがクッションとなって黒衣やゆりりん、殿下たちのキャラが丸く優しく感じれた。女装の理由はありがちかもしれないけど、サカイの男気は立派。みんな丸く収まってほっこりした可愛い恋物語でした♪2017/05/27
ともとも
40
大阪、京都、奈良を舞台に、理系の女子大生友恵が 恋に傷つき、また恋をして、人生に迷って、悩んで 一生懸命に青春を謳歌している。 登場人物が個性的で、善し悪しの差が激しすぎる。 感服しながらも憤りつつ、さらには微妙な距離感の新しい 恋の始まりにもどかしくもなってしまう。 人を大切にしながら生きているって素敵な事だなということに 改めて気がつかされてしまいました。 青春、人の優しさ、絆の素晴らしさ、恋、人生の再生する 勇気を与えていく、温かで強さをパワーを感じる1冊で良かったです。2015/07/14
よっち
34
彼氏と同じ大学を目指しながら受験に失敗し、母の従叔父・黒衣のいる大阪の大学に入ることとなった友恵が、大学教授の殿下、女装の大学生サカイらとの交流を通じて変化していく心境が綴られる物語。遠距離恋愛であっさり鞍替えする元カレがわりとあれな感じですが、最初印象が良くなかった女装のサカイは実は美男子な上に頭脳明晰だったりで、傷心の友恵がそんなサカイを含む周囲の人々と関わっていくうちに少しずつ立ち直り、新たな恋心を自覚していく感じがほんわかしていて、いい雰囲気の物語ですね。著者さんの他著作も読んでみたくなりました。2015/05/08
ありす
30
『狐さんシリーズ』の続編かと思って読んだけど違ったみたい(^^; でもとても可愛らしい恋物語で面白かったです。特に男らしくて可愛らしいサカイにキュンとさせられ惚れてしまいました。受験に失敗し関西の大学へ進むことになった友恵。親戚を始め一風変わった人達と送る日常。皆が連れていってくれる大阪、京都、奈良は実際に観光しているようで楽しかったです。2018/10/12
絳楸蘭
30
カツラの理由に思わず目が点に…(笑)レオの伏線がちゃんとはられていて、だからかぁと納得。ちゃんと押さえるべき要所を心得ている二人の緩やかな恋模様にどうなの!?と突っ込みながら読んでしまった。北さんワールドにどっぷり浸りながらサクサクと読了。最後の方に彼の人が出てきて嬉しいのと、そんなところで何しているの?と疑問が。彼の人の続きが早く読みたい!!2015/04/18