内容説明
「本書には,読んではっと気づくという即効性もあるが,時間の中で熟成し自分がいくらか変わるという遅効性もある」(青木)
「心理療法に「天性」などということは殆ど関係なく、この道を志し、歩み入ったならば、自分の中の知見(これはただの暗記でなく、自分の経験と知識に照合し、自分の中を潜らせて、自分のものとして納得し、使いこなせるものになっている)を豊かにするべく不断に努め、安易に自分の生の感情に自分を委ねるのではなく、考える、その結果生じる感情を大切にする、という態度を磨いていくことが求められていると思われるのです。」(村瀬)
初級者からベテランまで,治療者のセンス・資質・心理療法に求められる基本的条件を二人の卓越した臨床家が論じる。「村瀬嘉代子の心理療法」を読み解くための最適な副読本であり,心理療法家をめざすすべての人に。
目次
□第一部 心理療法の基本
第一章 心理療法における支持について
第二章 「つなぐ」ということ
第三章 「言葉」をめぐって
第四章 統合的心理療法
□第二部 生きられた時間を求めて
第五章 心理療法の留意点
第六章 心理療法では何を伝えるか
第七章 クライエントの生活を支えること
第八章 すべてをこころの糧に
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みやこ
4
本を読みすぎて、個々にあった対応ではなくテンプレートの対応をしてしまいそうなことにこの本を読んで気付かされました。2015/08/09
na030ko
1
村井先生の著書はたくさんあるけれど、本書はそれらの著書の行間に流れている先生の思いを、青木先生との対話を通して感じとることのできる一冊。「心理療法とは何か」という問い。心理療法だけでなく、日々の営みや人間関係の中でも人は育まれていく(もしくはその可能性がある)という当たり前だけど重要な事実に、改めて思い至った。2018/06/22
坂口衣美(エミ)
1
悩んだときに読み返したい本。理論や技法ではなく心理療法の哲学のような感じ。2015/07/04
言いたい放題
0
図書館にない2022/06/08