内容説明
国王ルイ14世の愛妾モンテスパン夫人は、輝く美貌で栄華を極めていた。そこへ女官見習いとして入ったマリアンヌは怪しい館への遣いを命じられ……。宮廷文化の花咲くパリを舞台に、女たちのどろどろとした愛と憎しみが呼び起こす名高い黒魔術事件。ギロチンで落ちたマリー・アントワネットの首が語る真実。行方不明の公爵令嬢になりすました孤児の運命。華麗にして甘美な殺人譚全四編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
25
ドロドロした話です。「公爵令嬢アユーラのたくらみ」はこれならば貴族になりたくない、「寵姫モンテスパン夫人の黒ミサ」は悪巧みしても巡り巡って上手くいかないという点で印象的でした。2025/02/26
みわーる
18
うーーーん。楽しい読書だったとは言い難い。なにしろ残酷。少女チックなホラー漫画を読んでいるような味わい。短編集で、なかでも『王妃マリー・アントワネットの首』というのが手加減無しに流血地獄だ。実際に、当時のフランスで処刑はお祭り並みの見世物で、処刑広場に屋台や市のようなものまでがたち、賑やかに面白く、その場を盛り上げたという話は、ずっと以前から知っていた。他人の不幸は蜜の味。市民はそんな甘味を求めるほどに、苦しい人生を送っていたのだなあ。あー、私、そんな時代に生まれなくて良かった。両手を合わせ、なむなむー。2025/05/03
誰かのプリン
16
再読。宮廷の中の世界は華麗に見えるけど愛憎、嫉妬、様々な権謀が渦巻いている。その中でも王様の寵愛を待つ女は恐ろしい。 短編4話です。面白かったです。 題名は怖そうだけど。2017/09/27
雨巫女
2
その時代のフランスは、【ベルバラ】のおかげで、背景がわかるので、わかりやすかった。一気に読んでしまった。2010/05/06
このみ
1
この時代のフランスと藤本ひとみさんが好きなので、楽しく読めた。恐ろしいのか!?ん~なんか違う気がするけど、どの時代にも同じような方って居ると思う。第1章は、怖かったかな。こんなので、人の気を引けると昔の人は信じてたんやなァって思ったら、ここまで出来るのは凄い。。2017/03/22