内容説明
スペインの石鹸工の娘テレジアは、その美貌で伯父を虜にし、12歳で女の歓びを知った。仏社交界へのデビュー、侯爵との結婚、出産をへて、不倫へ。男性たちを機知と色香で籠絡し、第二のマリー・アントワネットと呼ばれ、数多の有名人を愛人に贅沢な生活を送り、最後は大公后にまで成り上がった――。欲しいものを手にいれ、人生を楽しみ、長寿を全うした、史上最強の勝った女の華麗で波乱に満ちた生涯。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
井戸端アンジェリか
11
12歳で男を手玉に取るテレジア。まあ!まあ!まあ!まあ!『楽しみましょう、人生をね』 素晴らしい。 楽しんだよね~楽しみすぎだよね~、楽しみの合い間に革命に一役買っちゃったよね。 快楽と戦略の為にドンドン足を開くテレジアに嫌悪感を抱けなかったのは、きっと初恋にして初失恋のアレが可哀想だったからかもしれない。 よく耳にする方々が登場するのでなんとなく調べてみたらテレジアは実在の人物でした。へぇーーー、ぜひともこの時代に身を置いてみたい。2014/11/26
HoneyBear
10
マリア・テレジアの話と勘違いして購入。実は"性"を武器にテルミドールの"聖母" と崇められたタリアン夫人の物語だった。後半のロベスピエール一派との命をかけた駆け引きは圧巻。仏革命後の恐怖と暗黒を巧く伝える。理念?に協調的でない者が次々と処刑される(イスラム国もこんな感じか?)状況下に数々の実力者を誘惑・懐柔し、ギロチンの危機を脱してジャコバン派一掃の端緒を開く。官能小説ばりの淫靡な描写にどぎまぎしたが、面白い歴史の側面を知る。狙った男は必ず虜にする勝負師。容姿だけでない魅力に溢れた女性だったのだろう。2014/10/11
お豆腐
4
出会う人出会う人テレジアに恋をしていってすごかった。こんな人が実在してるなんて!いや、さすがに少しは話を盛ってるんだろうけどさ……。テレジアは美人なだけじゃなくて賢さと度胸もあったから激動の時代、フランス革命を生き抜くことができたんだなあ。2012/05/13
misalyn
3
マリーアントワネットとかナポレオンが出てきて「あの時代なんだな」と思いながら読んだけど… 12歳で伯父さんと初体験から始まり誰にでも身体を許してしまう10代の美少女ってどうなのかな?女が生きるにはソレしかないのかな?そして女との関係で政治や国が動くってどうなのかな? 孫娘に語って聞かせているという設定も現代の私たちには共感できない。2014/08/05
かおりん
2
前半は容姿に恵まれちやほやされて育つテレジアに対して感情移入も出来ず、途中放棄しかけた。だが、革命に否応なく巻き込まれていく中で、自らの望みを叶える為にありとあらゆる手段を有効に使いながら、凄惨な時代を微笑みながら歩いていくテレジアの姿に、女性全ての強さを垣間見た。 どんな時にも笑いを忘れないこと、人生を笑いながら生きていく、あのフランスにあってその言葉を言えてしまう彼女を胸に、頑張ろうと思える、意外な掘り出し物の一作。2018/02/08
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