- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
人は必ず死ぬとしても、誰もが平均寿命ぐらいは生き、家族に見守られ、穏やかに旅立っていけると思っている。でもそんなことはない。明日、事故に遭うかもしれないし、病気で余命わずかと宣告されるかもしれない。著者は、突然、死に直面して混乱し、後悔を残したまま最期を迎える患者さんを多く看取ってきた。なんとかしたい、少しでも満ち足りた気持ちで旅立ってほしい――そんな想いに突き動かされ、幸せとは何か、今をどう生きるかを問う。若き外科医による、熱く清新なる「メメント モリ(死を想え)」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hundredpink
47
「人生は締め切りがわからないプロジェクト」「いつ死んでも後悔するように生きる」この二箇所に特に感銘を受けました。2016/04/03
ごへいもち
38
すごくよかった。いろいろ考えさせられた。そして、まだ若くて患者の死や苦痛に慣れていない時にしか書き留められないこと。経験を積んでそれらに慣れてしまうと感受性も磨り減っていくのだろうか。タイトルの必死さにも負けました。著者も必死に頑張って生きてきたからこそ、この年齢でもこのような本が書けるとも2015/09/18
パフちゃん@かのん変更
33
34歳未婚の外科医。がんセンターで毎日人の死を目にする。普通の人は大抵平均寿命くらいまで生きていると考えているが、若くても事故やがんで死ぬ人は多い。もちろん今は治るがんも増え、抗がん剤で生き延びるのも長くなった。でも、予想もしていなかった人がいきなり死を突き付けられるのはかなりショックだ。そして、死は一人で立ち向かわねばならないのだ。若くても、金持ちでも、有名人でも容赦なしだ。誰でも必ず一度は死ぬのだ。『いつ死んでも、後悔する。私は、こんなふうに生きたいな、と思っています.』と、結ばれている。2022/01/18
みんと
27
誰にも平等に訪れる死。 国や宗教によっても死の捉え方は様々である。 できれば長寿姉妹のぎんさんのように亡くなる日も大好きなみかんを食べ穏やかに最後を迎えられたらと願うが、実際には胃腸の蠕動運動も止まり食べられなくなるのが普通だ。 食べて排泄するという当たり前のことがどれ程ありがたいことなのか改めて感じた。 不幸にも病気に侵されてしまって死を逃れられないのなら、せめて急降下ではなく軟着陸できるよう、お医者様にお願いするしかない。2016/01/25
ナチュラ
26
私よりもずっと若い、外科医さん(著者)が「死」について真剣に考えていることが伺えた。 仕事柄、死を多く見ているからこそ気づくことがあるのだろう。 人は誰でもいつかは死ぬ。そしてそれは何時やってくるかわからないものだ。 生きているうちに(自分の意識があるうちに)やるべきことはやっておかなければと考えさせられた。 やるべき具体的な事については他の専門家の方に学ぼうと思う。2017/01/19