内容説明
夢から現れた美しい妖精が奇跡の季節、孤独な男に届けたものは?■また彼女だ。シルクに包まれ、やさしく、甘く、くらくらするような女性の香り――いつも見る夢の断片。アレッサンドロは、クリスマスを前に今日もまた同じ夢を見た。顔が見えないから夢の女性が誰なのかわからない。彼は苛立ちを抑えるように、山荘の庭で一人、斧をふるった。そのとき、ふいに呼び止められた。「あの、すみません」振り返ると、女性がキルトの大きな包みを抱えて立っている。謎めいたまなざし。まるで妖精だ。女性は、車が故障して困っていると言った。雪は激しさを増し、このままでは山を下りられなくなるだろう。さっそく修理工場へ連絡して、彼女に急いで帰ることを勧めると、妖精の目元がダイヤモンドの滴のようにきらめいた。涙だろうか?アレッサンドロはなぜか彼女が自分に会いに来たのだと確信した。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばん
7
記憶喪失になったヒーローの前に子供を連れた女性が現れた。その女性はこの子は姉とあなたの間にできた子供だと言う。ヒーローが時折みる夢に出てくる女性はその姉なのか?なんだか不思議な作品だった。ネタバレを知ってはいたものの姉なのか妹なのか全く分からなくて上手くできてる。子供に喋りかけるヒーローがかわいい。とっても良い話でした。2018/03/03
サティーシャ
0
いつも見る夢の断片。クリスマスを過ごす山小屋に来た子供と女性。記憶喪失もの。姉の相手と・・・と思ったけど、やっぱりヒロインでよかった。髪の秘密に納得。2016/12/25