内容説明
2014年夏、ある新しい半導体が日本で誕生した。純国産プロセッサとして独自開発された同半導体は、画期的仕様と性能に加え、特筆すべき省電力性を備えている。 その大規模プロセッサを京速計算機「京」と同じ8万8128個使用した場合、理論上は「京」の128倍に上る性能を持つスーパーコンピュータが実現される。この性能は1.28エクサフロップスと言い表され、人類が初めて「エクサ」という数値単位の演算性能に到達することになる。 その数値単位の性能によるコンピュータ処理は「エクサスケール・コンピューティング」と呼ばれ、新たに「前特異点」とも定義すべき大きな変革をもたらす可能性を秘めている。「エネルギーがフリーになる」「働く必要のない社会が出現する」「人類が不老を得る」……。 世界コンピュータ・ランキング消費電力性能部門「Green500」で、独自技術により世界第2位を獲得した研究開発者が描きだす鮮烈な未来。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
『よ♪』
52
次世代スーパーコンピュータ開発のベンチャー企業経営者による未来予想図。技術的特異点(シンギュラリティ)に至る途中通過点。日本が誇るスパコン、京速計算機「京」は1秒間に1京回(1兆の1万倍)の演算性能を持つ。ポスト「京」はこの100倍の性能になるといい、100京=1エクサという単位で、これが表題のエクサスケールだ。次世代スパコンが社会構造を変えると謳う。「衣食住」フリー、「不労」に「不老・不死」。実現化には既得権益の破壊が必須で技術的課題より寧ろこちらがネックだ。人の強欲に特権階級意識。きっと壁は高い──。2020/05/26
マエダ
33
まぁそうでしょう。2019/06/30
zoe
23
普通に言えば、新しい哲学書。少し安めの言葉で言えば未来予想書、危険な言葉としては新しい経典。読み進めれば、リーダー達にとっては実務書でもあることも理解できる。次世代京が出来て演算速度が上がったら、2030年頃には前特異点が訪れる。今起きている著しい進歩は、ホモサピエンスとして25万年の歴史の中で、ほんの一瞬のことに過ぎない。この進歩に、偶然にも我々は立ち会っているし、それなりの責任がある。ここに挙げられたことの一つでもかなえられたなら、本当にすごいことだと思う。2019/01/07
Shinchan
17
スーパーコンピューターの進歩が何をもたらすかについても当然ながら興味があり、読もうと思ったのだが、それ以上に異例の経歴を持つ齊藤氏への興味から本書を手に取った。氏はTVで見た時も本書を読んでも非常に頭の良い方だと思うが、本書の中には氏の考え方についても推察できる箇所が多く、人によっては受け入れがたい方もいらっしゃるのではないかと思う。スパコン開発、頑張ってほしい\(^o^)/2017/03/03
テイネハイランド
15
図書館本。587ページにも及ぶ大部の書物ですが、序論を読んだだけでこれは「トンデモ本」だと気づいて、そこからは、どんなとんでもない話がでてくるかなと別の好奇心で読むようになりました。P.326に、「使用する人によって金額が変わる紙幣」の話が出てきて、こちらのよこしまな期待をある程度満たしてくれました。「トンデモ本」のマニアの人にのみおすすめの本。 2017/04/24




