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内容説明
新型出生前診断(NIPT)が始まったが、どういう検査なのか、何がわかるのかが一般的にも、医療関係者にもあまり理解されていない。いったいどのような考え方・心構えで検査にのぞめばいいのだろうか。本書は、出生前診断にまつわる事実をできる限り客観的に、わかりやすく解説し、診断を受けるべきか迷う人々に、考え方に応じた指針を与えるものである。好むと好まざるとにかかわらず、もはや出生前診断という技術に関与せざるを得なくなった現代人に、最新知識を提示する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
リキヨシオ
22
妊婦の血液で胎児の染色体の疾患が高確率でわかるという出生前診断には、非確定的検査かつ非侵襲的検査(胎児が染色体異常にかかっている確率を診断するスクリーニング検査、流産のリスクない)と確定的検査かつ侵襲的検査(胎児の染色体異常を確定を診断する、流産のリスクあり)の2つに分類される。非確定~には、母体血清マーカー検査、超音波検査、妊娠初期コンバインド検査、新型出生前診断があり。確定的~には、羊水検査、絨毛検査がある。日本は他の先進国に比べると出生前診断の実施率は著しく低いらしい。2015/07/27
Taka
14
高い!非確定検査と確定検査を受けたら40万以上になるかもじゃないか。お金がないから最初から確定検査かな。ただまた妊娠するためのコストを考えると。。34歳で妊娠したとしてもどんどん時間は無くなっていく。。と相変わらず相手もいないのにそんなことばかりを考えている。無痛分娩したい。ブライダルチェックをうけたい。出生前診断を受けたい。ぷらぷら暮らしていたら年齢リミットがどんどん近づいているのにお金もない。こういうの男性はりかいしてくれるのかな?最近は育休も諦めて産休終わったら働かねばとか考えている。子供欲しい2023/08/18
ヒナコ
3
出生前診断について、検査のやり方、判明する事実の解釈、検査の精度など、かなり具体的に書かれており、これから出生前診断を受けようと思う人にはわかりやすい内容だった。 しかし、何のために出生前診断をするのか、仮に「疾患」が判明した時に誰の権利として産んだり中絶したりするのか、そして「疾患」のある胎児を産んだ場合どのような支援があるのかということが全く書かれていないのには、背筋がぞっとした。 なんのために、誰のために、胎児の情報を知ろうとするのか、そこから目を背けてこの議論をするのは危険だと感じた。2019/06/25
てくてく
3
出生前診断に関する現状を広く紹介した本というべきか。診断でわかる胎児の疾患は一部ではあるけれども、診断が体に負担がないものであれば、既に行われ、かつ、今後も希望者はあると思われる。但し、遺伝カウンセリングはそれほど普及していないので、診断結果に悩まされる人は少なくはないだろうと思われる。2015/06/01
ねぎとろ
2
最初の方に出てくる「遺伝」概念をめぐる訳語の話がとても興味深かった。知ってる人には常識なんだろうけど。あとは細かい診断の話。倫理的な問題、社会的な問題を全く扱わなくていいのかとも思うが、その辺は他をあたってくれということか。とりあえず、序章だけでも読む価値あった。2023/03/27