内容説明
万葉集、伊勢物語、枕草子、源氏物語――“王朝恋物語”のベスト・セレクション!わかりやすいあらすじで、あの名作を一気読み!ロマン溢れる「古典の世界」へ、あなたを誘う本。◇夢かうつつか――在原業平と伊勢斎宮との“禁じられた一夜”◇中宮定子と一条帝――権力に引き裂かれ、なお揺るがなかった愛◇「恋の誘い」に軽妙な切り返し――清少納言の“さわやかな知性”◇嘆きながらの「独り寝」――男と女の“すれ違い”は千年前も同じ◇二人の天皇に愛された魅惑的な女――額田王の才気あふれる一首◇「やまとうた」の最高峰! 「古今和歌集」は平安貴族のバイブル◇芥川、谷崎も作品に取り上げた“平安一の好色者”とは◇『源氏物語』にも影響を与えた「秘琴」と「美女」をめぐる物語――この“切ない恋”から、目が離せない!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅてふぁん
28
『名作のハイライトシーンを贅沢に楽しむガイドブック』とあり、たくさんの作品が紹介されている。『平中物語』の平中こと、平貞文の変態っぷりにはドン引きしたけれど、この話のハイライトシーンは本当にここなのか…?同じ話が『今昔物語集』にも出ていて、その後の顛末は『宇治拾遺物語』に書かれているとか。もう、かなりのインパクトで、それ以外の作品の印象が薄くなってしまった(笑)この平中のことは、芥川龍之介が『好色』で、谷崎潤一郎が『少将滋幹の母』で取り上げているらしい。どんな話なのか気になるなぁ。2016/11/30
ゆう
21
"眠れないほど"かどうかは置いといて、面白かった。名作と言われる古典の最高潮のシーンや結末だけをかいつまんで解説してくれるいいとこ取り。作者の恋愛模様もあり。それが作品に影響してたりっていうのも知ってみると面白い。在原業平のだめんず具合はなかなかのもので。どれだけ美形男子に好かれても、あっちこっち行かれるのはやっぱり嫌だなぁ。この時代に女として生まれなくて良かったなぁとしみじみ思ってしまった。2014/11/30
ユイ
13
初っ端からいま学校で習っている和泉式部が出てきました。昔の人も今と同じ、精一杯で恋をしていたんだと思うと感動しました。でも、現代よりもっと文のまどろっこしいやり取りや、身分の差が邪魔をしてそうそう好きな人と一緒になれないのは辛いと思いました。2016/06/19
okame
13
板野さんの本は3冊目だけど、こちらもわかりやすいし、面白かった。学生のときにこの本あったら、古文がもっと好きになっていたかも。『更級日記』『とりかえばや物語』あたりはもっと詳しく読みたい!2015/11/12
ピロ麻呂
10
すごく読みやすかった。定番の伊勢物語や源氏物語、和泉式部や中宮定子の恋物語など、短歌もわかりやすく訳されています。古典の入門書としておすすめです。(´▽`)ノ2015/03/09