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内容説明
無常観のなかに中世の現実を見据えた視点をもつ兼好の名随筆集。歴史、文学の双方の領域にわたる該博な知識をそなえた著者が、本文、注釈、現代語訳のすべてを再検証。これからの新たな規準となる決定版。
※本文中に「(数字)」が付されている箇所は、各章段末に該当する注釈があります。「注」ご参照ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ykmmr (^_^)
148
古代も現代も、『随筆』を描く人はいて、その人の『人生経験』や『人格』、または『世情』とそれに対する『考察』や『先見の目』。『小説』とは違う、そのままの『捉え方』。そしてそれを時に、面白くも、悲しくも、または真っ当にまとめる。『随筆』もまた『文学』。この時代の学問である』有職故実』も取り入れられ、「初心の人、二つの矢をもつことなかれ。」などの、現代に通じる事も描かれている。男性的・この時代の人が書いた、まさに『随筆』。仁和寺法師の話は、国語の授業でやったわ。2023/02/28
KAZOO
99
これも先日読んだ前田先生の「古典と日本人」に推薦書として取り上げられていたので手に取りました。ただ、島内さんの訳でのちくま文庫版を読んだのでここでは現代語訳だけを読みました。原文で読むよりも兼好法師の心の内がよくわかるような気がします。そのうち再読するときにはかなりな注と補注をじっくりと確認しながら読むことにします。2024/01/29
やいっち
85
6年前に読了した際、次のように書いた: 「手にしたのは、何度目のことか。今回は、兼好の生きた時代を感じつつ読むことで楽しめた。柔らかな発想もだが、時代の転換期を透徹した目で見ていることを感じた。いつかまた読み返したい。」さすがにもう再読はないだろうと、ゆっくりじっくり読んできた。良かった。2021/08/31
NAO
63
学生時代以来の再読。『徒然草』の特徴一つに、題材が、宮中に関することから庶民にいたるまで、広範囲に渡って取りあげられているということがあげられる。『枕草子』の題材が宮中生活に限られていたことを思うと、その内容の豊富さには驚かされる。仏教関係者を激しく批判する一方で、身分が低い者であってもその道のプロを紹介し彼らを賞賛する態度は、「道」を尊ぶ儒教的な考えによるものだろうか。また、その時々の流行物、出来事を覚書のようにして記しているものも多く、隠遁してはいても、常にアンテナを外に向けていたようだ。2017/06/08
やいっち
61
手にしたのは、何度目のことか。今回は、兼好の生きた時代を感じつつ読むことで楽しめた。柔らかな発想もだが、時代の転換期を透徹した目で見ていることを感じた。いつかまた読み返したい。2015/07/02
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