内容説明
雑誌「中央公論」に3年間連載し好評を博した「巻頭言」36本に加えて、これまで新聞・雑誌に発表し、単行本に未収録のエッセイを集め、あらたに編集しなおした同名書籍の文庫版を電子化したもの。言葉との出会い、人との出会い、本との出会い、子どものこころとの出会い、新しい家族との出会い、こころの不思議との出会いと、6つのテーマを「出会い」というキーワードでつなぐ。文庫版巻末解説は、長男で臨床心理学者の河合俊雄氏。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばんだねいっぺい
22
あ、それでよかったのかと、あー、よくなかったなーを行ったり来たり2016/07/22
roughfractus02
8
臨床家は自己と他者との「出会い」に意識と無意識との出会いを重ねる。6つの出会い(言葉、人、本、子供のこころ、新しい家族、こころの不思議)のテーマから成る本書が、自己と他者の出会いから無意識との出会いへ深まる中で、著者は、意識のレベルで異質な無意識を言葉の上で肯定/否定すればその力に圧倒されて暴走する思春期や、金銭を媒介に対話しない親子関係の表面性を列挙する。その一方で、無意識と関係を深いレベルで結ぶ瞑想、児童文学、ナパホ族の神話等から意識の力を弱め、関係の間に余白を作り、感覚同士を交流する術が提示される。2023/02/27
Verte
5
295「煙草をやめることに熱心になりすぎて、『煙草をすう態度』までなくしてしまうと、それは人間のたましいにはわるいのではないでしょうか」2017/05/07
kungyangyi
1
これもいい本。後半に出てきた、今の日本では、父親であることは難しいことという話が、身近な話だった。/河合隼雄さんの文章は、見方の違いがまれにあるけど、どれを読んでもハズレがない。たくさん書いているのにすごい。2020/10/29
あんどうれおん
1
臨床心理士でもある身内に、心理学の素人が読める河合隼雄の本を教えてほしいとリクエストしたら薦められた本。様々な媒体に寄稿した論説の集合で、想定される読者層にあわせた語り口で話を展開する工夫に、懐の深さが垣間見えるような気がします。2020/01/11
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