内容説明
底知れぬ孤独を抱え、残虐な行為にのめりこむ悪魔の様な美少年・峰岸情。彼は深夜の暴走、冷徹な殺人と犯罪をエスカレートさせていく。命がけの速度ですべてを超越する瞬間に向けてバイクを走らせる情の思いは……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tetsujin
4
好きじゃないけど、完読2017/10/01
クローカ
3
小説。性と暴力の中から人間性を抉り出す、えげつない手腕になぜこうも感動させられてしまうのか。『世の中』や『社会』、『一般常識』を外れたところに居る、居ざるを得ない人間たちを容赦なく描くことが救いにもなり得る、ということを強く再確認させてくれる作品です。花村萬月氏の作品は長くても長すぎることはないでしょう。最高です。あまり人に薦めるものでもないのかな、と思いつつも、多くの人に読まれて欲しいなという感じです。2014/08/15
こっち
2
不快感が強い。近親相姦、親殺し。根底に漂う寂しさと、憤りはひしひしと感じる。
Katsuto Yoshinaga
1
後半部分まで読み進んだところで、ふと「これは私小説か?」と感じたが、即座にその思いは打ち消した。導入部は花村氏らしいエグい暴力小説ながら、進むにつれて登場人物がどんどんねじくれて、愛と性の小説と化す。花村氏お得意の二元論で、ねじくれを語り物語を紡ぐところは萬月節によくあることで、個人的には嫌いではない。うろおぼえながら「鬱」や「風転」に近いテイストを感じる。しかし、あまり評価できる作品ではない。私はこれからも著者の作品を読み進むつもりである。したがって、この程度の作品が私小説では困るのである。2015/11/25
まつ
0
星☆
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- 和書
- 知覚の発達心理学