角川文庫<br> 去りなんいざ狂人の国を

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角川文庫
去りなんいざ狂人の国を

  • 著者名:西村寿行【著者】
  • 価格 ¥704(本体¥640)
  • KADOKAWA(2015/04発売)
  • 盛夏を彩る!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~7/27)
  • ポイント 180pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041407264

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内容説明

……く、苦しい……。突然数百もの人々が、激しいめまいと嘔吐に襲われ、折り重なって倒れた。それはまさに地獄絵の出現であった! ――関門トンネルで起きた青酸ガスによる無差別殺人。犯人は政府に五十億円を要求したが、政府はこれを拒否。そのために犯人は、青酸ガスで地下鉄を襲い、さらに、日本の全刑務所開放を要求してきた……。犯人を必死に追跡する特捜部の鳴海・神谷の両敏腕捜査員と、それを嘲笑うかのごとく大量虐殺を繰り返す残忍無類の犯人。スリリングに展開する、アクション・ハードボイルドの傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キー

16
毒ガスを使ったテロを発生させ、日本政府から五十億円を強請る犯人グループ対、警察庁公安課の物語。 第1~3章が、毒ガステロと、それによってパニックに陥る人々の様子を描いていますが、これが西村寿行作品の中でもトップクラスの凄絶さ。 第4章からは、犯人グループの一人と公安課の追っかけっこ。 最終章の第8章では、犯人グループアジトの乱痴気騒ぎと、特捜部対犯人グループの最終戦。このあたりは、寿行作品読者には、想定内を通り越してだんだん既視感さえ覚える程。 序盤のテンションを保ち続けていれば、と、ちょっと残念です。2019/06/25

一式隼

3
オウム事件の預言とも言われた傑作。久々に再読、とにかく示唆に富んだ作品で感心。寿行小説には、孤高の傑作「往きてまた還らず」があり、テロとの対決はここで極まれりの感があるが、「去りなん」にその焼き直し的要素がいくつかあり、あいかわらずグイグイ読ませる。しかし、紙面が足りていず、半端に終わってしまうのが残念な点。犯人の一人目を突き止めるまでもっと引っ張って欲しかった気もするし、犯人判明後も、もっと犯人グループの狂気ぶりを書きこんで欲しかった。捜査サイドのキャラも面白いし、続編が書かれなかったのが惜しまれる。2020/05/08

kenpapa

3
再読。トンネルや地下鉄に青酸ガスを撒き散らし日本中を恐怖の渦に巻き込んだテロリストと公安特別捜査官の壮絶な戦い。情け容赦ないです。いつものようにスピードある展開で400ページも一気に読めます。地下鉄サリン事件を思い出させるが、その18年前に書かれた作品。2019/03/08

急性人間病

2
本作の成立した時代からすると、基本的人権と奴隷制が、男女同権とセクシズムが両立する浅羽たちの風見鶏じみた思想の形骸が、あらゆる暴虐と遊蕩を引き出すマクガフィンでしかないことは、一種の清涼剤というか、そっちのほうが“なまじ思想がある”より余程マシだしせいせいする、てのがあったのかもしれない。“演技”というのが恐らく最重要ワード。性的営為と演技というラインでSMが出てくるのも頷けはする。その主題とテロリズム・大量殺戮との食い合わせで未消化の部分が多く、二つの小説を裁断して一冊の本にしちゃった感はどうもあるが。2024/07/13

しーちゃん

2
スピード感があり、一気に読んでしまった!

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