内容説明
シリーズ第5弾。「トラウマ(心的外傷)」という言葉は今や日常語として、「私にはトラウマがあって」などと話す場面も珍しくありません。けれども、トラウマとは何か、その結果何が起こるのか、どう対処するのが適切なのか、ということについてはまだまだ正確に理解されているとは言えません。本書ではこの障害の正しい理解と、対人関係療法の視点から対処するアプローチをやさしく解説していきます。
目次
はじめに トラウマについて多くの方に知っていただきたい理由
第1章 トラウマとは何か
第2章 PTSDという病
第3章 トラウマの自然回復を妨げるもの
第4章 トラウマが対人関係におよぼす影響
第5章 PTSDへの対人関係療法
第6章 トラウマを「役割の変化」として考える
第7章 役割をめぐる不一致
第8章 身近な人へお願いしたいこと
第9章 トラウマから回復するということ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しょうじ@創作「熾火」執筆中。
23
【1回目】トラウマ・PTSDは「症状」であり、治療が施されれば回復されるということ、トラウマ体験はとは、それまでの役割から離断される体験であって、回復とは新しい役割を負うことであるという視点が大切であるとされている。人が病み、また、回復するとはどういうことなのかについて、重要な示唆に富んでいる書である。2018/09/09
西嶋
11
「トラウマを傷ではなく役割の変化として捉える」等、冷静に対処するためのヒントは幾分得られるが、内容の多くが他者のサポートを必要とするもので、実践するにはハードルがやや高く感じられた。著者の別の文献も読む事で役に立ってくるかもしれない。2018/01/08
okaching
6
わかりやすい良書。購入しようと思った。人は親との愛着関係で世界を知り、他人を知る。その世界で傷つき、喜び、学び自身の価値観を身につけていく。けれども衝撃的な出来事が起きると、これまで学び身につけたものを見失ってしまう。警戒体制に入る。周りに支えられ復活していく人もたくさんいる。悲しいのは本来は支えてくれる筈の親から殴られ、または支えて貰えず放置され、または性的な対象と見なされる子たちがたくさんいるという事。2016/12/30
サラとにきぴょん\( 'ω')/
5
Amazonで自分のレビュー見たらPTSDなった本当に直後なのか、初めて読んだの。偉いな私。 新しく支援に加わってもらった援助職の人に見てもらうのに良いか思い出せず久々にKindle版開いたが、やっぱり読めねえー……_| ̄|○ il||li (この本の問題ではなく、病状のために電子書籍は頭に入らない) 実際の支援に必要な知識となるともう一段階進んだ本のが良いが、読者の知識レベルや本読書習慣のあるなしで、どの本が良いか左右される。 この本は大勢の感想で「具体的にどうするのかわからん」と言われている本だが→2012/03/12
サトゥルヌスを喰らう吾輩
5
対人関係療法についてもう少し学んでみたいなと思いました。医学モデル、描写の役割、対人過敏、奇襲という言葉を自分の辞書に増やせたことが収穫でした。トラウマがある人にとって「奇襲」と感じられた人に対する否定の言葉や加害者への怒りの扱い、治療以前の不適切感など、支援者側がとるべきスタンスについてわかりやすい指南がありたいへん勉強になりました。2019/05/05
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