内容説明
結婚をしないまま、娘・千草を産んだゆり子。スーパーのパート勤めの間、千草は母・菜穂子のもとに。父が出ていったあとに一人暮らす母のいる家は、ゆり子の「見憶えのある場所」だった。千草の姿に重なるように家族の日々と忌わしい記憶が蘇る。母はゆり子と千草の生活にかかわるうちに、次第に常軌を逸していく…。母と娘の確執、それぞれが抱える苦悩を丹念に描く注目の小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
橘 由芽
15
母親は狂っているが、それを見て見ぬフリする父親もやっぱりヘン。いつだって犠牲になるのは子供。「あなたのために」は私のためにだし、「あなたのせいで」は自分で責任を取ることのできない子供のセリフ。どこの親も「自分は一生懸命やっている。間違ってない」と何かが起こるまでその過ちに気づくことができない。そうして積み重なった時間は、残念ながら決してやり直すことのできないものだ。蒔いた種は刈り取らなければならない。良い種も。悪い種も。一体、まともな家庭ってあるのかな、と思う。2018/01/24
ブルームーン
15
何かが壊れてしまった母親によって崩壊する家族、そんな母親に育てられた娘自身の育児にも影響していく・・・。何だか理解しがたい狂った話だった。文字多めで途切れなくて、読みづらかった。この家族のその後が気になる。2013/12/06
あめゆじゅ
4
家族の難しさとか、女の生き方とか、勝ち負けとか、個々の価値観で幸も不幸もあっという間に姿を変えるものなんだと思う。生きるのが簡単じゃない人たちは一定数存在するんだと実感した。 2019/01/19
史
3
家族という業と呪い。束縛とは心から来るものなのか、それともまた別なものなのか。書かれた時期がそうした家族という関係性を再考させる時期だったんでしょうかね? 重く苦しい中でも、その重さを精算できる人間のお話。でも持ち家と土地を売っぱらうのは少しもったいない(けども、それが檻なのだから云々)。2022/11/02
読生
1
https://booklog.jp/users/toutoyo/archives/1/40877483832021/12/24
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