集英社文庫<br> おはなしの日

個数:1
紙書籍版価格
¥523
  • 電子書籍
  • Reader

集英社文庫
おはなしの日

  • 著者名:安達千夏【著】
  • 価格 ¥495(本体¥450)
  • 集英社(2015/04発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087461541

ファイル: /

内容説明

なぜ私は母に疎まれるのだろうか。どうすれば愛されるのだろう――。親からの虐待を受けて、傷つく少女。その痛みと孤独を共有できたのは同じ境遇にある少年だけだった……。ひとりで生きるには幼すぎたあの頃。大人の理不尽な暴力に悲しみをつのらせ、未来は果てしなく遠かった。〈家庭〉という最も危険な場所で生きる少女たちの世界を静謐な文体で描き、心を深く衝く作品集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あめゆじゅ

5
愛されたいとどれだけ願っても請うても愛されない事なんて多々ある。 それが他人同士なら、よくある恋愛。で終わるのに、これが親子になると愛する事を放棄しても、愛される事を諦めても、それで終わりにならない。 愛せない事も苦痛なんだろう。でも、虐げられる日々を堪えるしかない子供は苦痛なんてもんじゃない。 大人になればDV被害でシェルターや相談窓口なんてたくさんあるのに、子供は逃げ込む場所や保護される場所が少なすぎるよ。2018/08/20

yamakujira

5
「遠くからくる光」「おはなしの日」「草の名を」の3編とも、虐待を受ける少女の話。逃げ場のない子供を思うと胸が痛む。でも、小説としては、どれも小学生の少女と、同じ境遇の男子が心を通わせる物語で、2編は少女に障碍があるって設定だから、似たような話で飽きるな。会話に「」を使わない文体も、改行が少なくなって、長い文字の羅列が老眼には読みにくい。「おはなしの日」と「草の名を」は、大人になってからの回想なので救われるけれど、「遠くからくる光」は、後日談を聞きたくないほど不穏なラストだなぁ。 (★★★☆☆)2015/02/24

ゆっ

5
三篇とも『児童虐待』の話。子供は大人になるしかなく、大人は子供のように傍若無人だ。救いがなさすぎる。子供はどこへ逃げればいいのだろう。悲しい恋愛やオカルトよりもこういうテーマが、読んでいて一番胸が苦しくなる。2014/03/14

ららぴぴ

2
会話に「」が無いのでかなり読みにくかった。その読みにくさゆえ、内容に対して頭が拒否反応…。読後に感じたのは、閉塞感と無力感かな。2011/07/15

あくびこきぞう

1
虐待を経て前思春期、思春期へと至った少年少女たち、そしてその後の物語三篇。でも今どきの鶴なら、ちょっと人と変わっていることを知られたくらいで挫けてすごすごと逃げ出したりしないで、私が鶴だからこそ出来たことをちゃんと見なさい、と胸を張るわね(おはなしの日)。北国の自然の描写がとてもきれい。2012/04/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/508334
  • ご注意事項

最近チェックした商品