内容説明
ピスト・レーサーを駆り、ブランド狩りをする中澤利沙。伊原知恵は、裕福な家に生まれ育ったが、深い闇を抱えている。知恵は利沙を無二の親友だと思っている。利沙は知恵に、商業主義が蔓延する東京の街に居ることが息苦しくて堪らないと言う。一方、知恵の家庭での価値はすべて金だった。息苦しくて堪らない二人は、そこから逃れるべく、小さなゲリラ活動を繰り返し、やがてそれはエスカレートする……。目が離せない驚嘆の物語!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うめけろ
8
まさしく、タイトル通り。僕なんて楽に面白おかしく暮らせる商業主義万歳派ですが、本書の二人の女子高生のように真面目に考えるほど生きにくい世の中なのかも知れません。真面目ゆえに不器用。そして、この作家らしく、それが破壊の方向へ発散される。社会としてのルールがありますから、無茶はダメですが、少しやりきれない結末でした。2012/12/04
バーベナ
6
思春期のやり場のない怒り、憤り。それとどう付き合ったらいいのか、本当に難しい。最初は彼女たちの行動をどこか応援していたけれど、爺のメッセージがしっかりと届かなかった感性に失望してしまった。時間が必要なことはわかるけれど。。。それでも腹立たしいぞ。2017/08/15
とも
4
この作家のこういう話が大好きです。狂気の桜とか、この閉塞感を何とかぶっ壊したいと思って勝手な理論と暴力を振りかざすけど、やっぱり大人には勝てないのね。2012/04/14
とも
2
ずいぶん前に読んだのを忘れていて再読しました。早い段階で再読だとは気づいたのですが、ついつい全部読んでしまいました。切ない話ですがおもしろかったです。2014/08/24
ミテイナリコ
2
ほんとに不器用で、凶悪な女子高生二人の話。思想や過激さ抜きに友情として読めます。2012/04/17
-
- 和書
- ゴリラ裁判の日