講談社選書メチエ<br> ある豪農一家の近代 幕末・明治・大正を生きた杉田家

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講談社選書メチエ
ある豪農一家の近代 幕末・明治・大正を生きた杉田家

  • 著者名:家近良樹【著】
  • 価格 ¥1,705(本体¥1,550)
  • 特価 ¥852(本体¥775)
  • 講談社(2015/03発売)
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  • ISBN:9784062585972

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内容説明

幕末期、仁政イデオロギーのもと大庄屋として地域を指導していた仙十郎。彼はなぜ「万機公論」「四民平等」の新政府に期待し、そして失望したのか。自由民権運動に身を投じ、第一回衆議院選挙で国会議員となった定一を支えた杉田家の困窮。英学の修得に情熱を燃やし、新島襄・八重夫婦との交流を深めた鈴が体現する新しい女性像。従来の教科書的理解では、決してわからない日本の近代化の多面的な実相を描き出す。(講談社選書メチエ)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みなみ

9
KindleUnlimitedで読了。講談社選書メチエがアンリミにいっぱい入っていた時に借りた1冊。なのでどういう人物かよくわからず読み始めた(!)杉田定一は衆議院議員を何期も務め衆議院議長にもなっている。地租軽減運動に携わり、欧州に留学し見識を広め、同じ志を持つ妻の鈴と結婚。弟とのトラブルから傷害事件を起こすが、地元のために尽力した政治家だった。著者は杉田一家を、定一を経済的に支えた父の仙十郎から紹介していく。定一の評価は厳しめで、妻の鈴を取り上げて彼女をおおいに評価している。2024/11/10

コカブ

0
越前一の豪農と言われた波寄村の杉田家の物語。幕末の当主・仙十郎と、明治から大正にかけて政治家として活躍し、衆議院議長まで務めた息子・定一を扱い、豪農が近代にどう対応したかを分析している。著者の両者に対する評価は極端で、仙十郎は合理思想の持ち主として評価しつつ、定一は杉田家の地盤・カバンに胡坐をかいて政界をのし上がっただけだと手厳しい。定一は第1回総選挙で衆議院議員になって以後、目立った活躍はない。しかし幕末に青年期を迎えただけあって、自由民権的思想は持っていた。妻の鈴はこの思想を共有する同志だったという。2015/03/29

cochou

0
地方の有力者を取り上げた点に興味を持って読んでみた。治水や息子の育成や政治活動に家産がなくなっていく凄まじさ、父親の豪胆さと比べた定一の空回りぶり、自己実現を目指して努力する嫁の鈴の姿が描かれる。明治期の仏教勢力の政治的スタンスや活動も垣間見られる。親族間の対立も当時の家制度の在り方が反映していて面白い。日記、手紙、メモ書きを中心にした調査で経済面での調査裏付けが不足している点はやや不満です。2016/06/09

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