洲崎球場のポール際 プロ野球の「聖地」に輝いた一瞬の光

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洲崎球場のポール際 プロ野球の「聖地」に輝いた一瞬の光

  • 著者名:森田創【著】
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • 講談社(2015/03発売)
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  • ISBN:9784062192507

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内容説明

東京下町、戦前は遊郭で賑わった洲崎にプロ野球専用の球場ができたのは、昭和11(1936)年のこと。沢村栄治がノーヒットノーランを演じ、伝統の巨人阪神戦がここではじまった。しかし、わずか1年後の昭和12年にできた後楽園球場にその場を奪われ球史から消えてゆく。今年2014年は、巨人が誕生してから80年、来年は阪神がそれに続く。「悲劇の球場」の詳細を野球少年だった著者が丹念な調査のもと蘇らせる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シュラフ

23
東京モンながら、洲崎球場なるものは知らなかった。現在の東西線の東陽町の駅の近くにその球場はあったという。球場のすぐ裏手はすぐ海であったというのも驚く。この球場で、今となっては伝説ともいうべき"沢村栄治の快投"や"伝統の巨人阪神戦のはじまり"があったというプロ野球史上とてもメモリアルな球場なのである。この球場を舞台に、選手たちは熱闘し、下町の観客たちも熱くなって応援するという平和の風景があった。だが、その後 戦争になって、選手たちは戦死し、洲崎の街も東京大空襲で壊滅する。束の間の平和な時代であったのだ。2015/02/11

遊々亭おさる

16
沢村栄治、戦前の職業野球において一瞬の眩いばかりの光を放った名選手がもっとも光輝いていた場所である洲崎球場。プロ野球チーム初のホームグラウンドは、満潮になると海水がグランドに侵入する急拵えのおんぼろ球場であったという。プロ野球80年の歴史から葬り去られた創成期の職業野球の息づかいを伝説の球場を通して甦らせた一冊。遊芸稼ぎ人と揶揄されながらも野球に魅せられた男達の妙技に一喜一憂する観客たち。そして戦禍に倒れ帰らぬ人となった名選手たち。人の歴史、そして球場の歴史が平成のプロ野球を彩る男達の背中を見守っている。2015/11/29

KF

14
戦前の時代の野球。花形は東京六大学野球の時代で、職業野球については、進路としては諫められこそすれ、褒められもしなかった様子。 洲崎球場という名称は知ってはいたが、画像も逸話も所在地すらも知らなかったので資料として有益に感じた。その時代の投手陣の連投の使いまわしは、今の時代では想像がつき難い。日本中にチームと本拠地が点在している今となっては、ある球場で数日間に渡って複数の試合が組まれ続けたのも驚き。取材の時期にギリギリ間に合った方もいらっしゃる点も極めて貴重。既に10年を経ており改めて感謝したい。2024/02/17

fwhd8325

13
東京湾の海水が満潮時には観客席に流れてくる球場のことは知っていたが、プロ野球創世記には、今では信じられないエピソードが多い。 長閑な時代だったと思うなかで、歴史に名を残す名選手たちが、これだけの悪環境下で活躍し、伝説となった。どこかユーモラスなこの球場の歴史だが、戦争の暗い時代の足音が強烈なコントラストとなる。プロ野球史としてよく出来ていると感じた。2014/12/27

つねき

8
東陽町のあたりに、詳しいことは分からないが戦前プロ野球の球場があった。ということで興味を惹かれて読んでみました。十分な記録も残っていなかった洲崎球場の全貌が描かれ、洲崎球場を切り口に職業野球の歴史も語られているプロ野球ファンは読んでみるべき作品。ここまで取材してひとつの本にまとめた著者(しかも本業じゃない)が素晴らしすぎる。プロ野球黎明期を支えながらも、日の目を見ることなく亡くなったヒーローたちが、どこかで今のプロ野球の賑わいを見ていてくれたら…と願わずにはいられません。2019/10/12

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