内容説明
もし、あの時手紙が届いていたら…。貧しさゆえに奉公人として働くヨシノと、何不自由なく青春を謳歌する奉公先の家のお嬢さん・廣子。明治の同じ年に生まれた、境遇の違う2人の少女の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
21
104年生きていたら・・・時代に振り回され続けるかもしれない。104年の間でいつの時代が一番よかったか・・・聞いてみたいなぁ。貧しい家で育ち、奉公に行き自分の知らなかった世界を知る。奉公先がとってもよい場所だったのだと思う。人を疑うことなく一生懸命に生きる事のみを貫き通した。一つの過ち・・・魔が差したとしか言いようがない瞬間。でも・・・それが運命を分けたかも知れないしそうでなかったかもしれない。もしもなんてないのだから・・・。やはり地元札幌の物語は読んでいて心地いい。2010/06/09
muji-fx
2
昭和34年札幌生まれの私は、この本の中の札幌および北海道内の暮らしぶりや描写について、リアルに共感出来るぎりぎり最後の年代なのではないでしょうか。植物園、市電、丸井さん、国鉄、連絡船・・・。そして自分の父母や祖父母たちから聞かされた昔の生活など。そのように私にとって極めて身近な背景の中で綴られて行く二人の女性の百年にわたる物語。私はこの二人を通じて「人はいかに生きるべきか」を、また一つ教えられました。52歳の私ですが、この物語を読むと、まだまだ人生、先は長そうです。森久美子さん、有り難うございました。2012/02/13
あいこりん
1
第一号なんてびっくり!札幌が舞台で親しみがもてて、当時のよっちゃんに私がなったような感じで読みました2009/12/08