内容説明
他者の想像力にかんする自己の想像力、メタレベルにおかれた想像力、表象の表象をめぐって、思想史研究の逸材が縦横に論じる。ヴィーコの歴史哲学のアクチュアリティを検証し、マルクスの〈労働〉概念に〈メタ表象作用〉の視点から徹底した再検討と再構成を試み、さらにアーレントの政治の発見が不在の他者の問題性と世界概念の広がりに及ぶことを明らかにする。待望の著者初めての論文集。
目次
第一部 ヴィーコと真理の技法
第一章 トピカとクリティカ
第二章 想像的普遍の諸次元
第三章 想像不可能なもののまなざし
第二部 マルクスと労働の由来
第四章 労働・意図・記号
第五章 技術的知能とメタ表象
第六章 社会的知能と時間地平
第三部 アーレントと政治の発見
第七章 「活動的生活」論のアクチュアリティ
第八章 必然性と暴力を超えて
第九章 歴史の観相学