ビッグコミックス 万華鏡～抒情と緊縛～

著者名：倉科遼【著者】/ケン月影【著者】

小学館（2015/03発売）

• ISBN：9784091867070

内容説明

大正時代…大正浪漫画家・竹久夢二と責め絵・縛り絵の画家・伊藤晴雨の二人は、ある共通の女をモデルとして描き、その女を巡って争った。夢二には品格溢れる淑女として、晴雨には淫靡なる色女として両極端に描かれた“お兼”…二人の画家の最高傑作のモデルとなった女の本当の素顔とは！？　実在した三人に起こり得た恋愛大争奪物語を『女帝』原作者・倉科遼と不動の官能劇画作家・ケン月影のコンビが描く！！！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ヒロミ]

職業モデルのお兼と伊藤晴雨、竹久夢二の三角関係を描いた漫画。「夜王」の倉科遼先生原作に官能劇画の大ベテラン・ケン月影先生作画という豪華なタッグなだけあり面白い。お兼ちゃんは小悪魔、伊藤晴雨がめちゃいいおっちゃんなんです。竹久夢二はかなりムカつくイヤなDVイケメン。左門豊作と花形満くらいキャラがちがう(たとえ古すぎ)。ラストのオチが唐突な気がしたので打ち切りなんだろうか。このお人好しの伊藤晴雨をもっと見てみたかった気がする。晴雨先生大好きになりました。夢二は…嗚呼。

2015/12/19

[たまうさ]

現存するお葉の写真を知っているだけに、余りにも肉感的な描写に違和感を感じた。もっとも、ケン月影だからしょうがないかー。

2017/03/25

[かやま]

そういう描き方をしているのでどうしても晴雨の方に肩入れしちゃうよなー。元の鞘（？）に納まるかと思いきや第三勢力に持ってかれちゃって史実そのままなら凄い話。ウィキペディアで色々確認しつつ読んだけど晴雨の女房のキセはその後浮気して去り、三人目の妻は精神を病んで闘病、借金とか悲しすぎるわ。

2015/10/14

[カント]

大正ロマンの代表で抒情派の画家、竹久夢二。同じ大正時代に責め絵のアングラな場面を数多く描いた伊藤晴雨。その2人の絵描きが佐々木兼代(お葉)と言うモデルに翻弄されていく物語。作風は抒情的なのに内実は暴力的で束縛しぬく竹久夢二。対照的に責め絵の作風とは真逆に真摯に芸術を追求しモデルに対しても誠実な伊藤晴雨。たぶん、この作品を読んだ多くの人は、竹久夢二を嫌いになるかも。私は嫌いになった。

2015/07/25

[はにゃん]

☆夢二と晴雨が主人公という帯に惹かれたが、失敗。男性目線すぎて痛い。

2014/12/27