角川ホラー文庫<br> うなぎ鬼

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角川ホラー文庫
うなぎ鬼

  • 著者名:高田侑【著者】
  • 価格 ¥682(本体¥620)
  • KADOKAWA(2015/03発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784043943586

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内容説明

借金で首が回らなくなった倉見は、借金の取り立て会社に身請けされることに。ある時、社長から小さな漁師町の水産加工場へある物を運ぶよう命じられる。だが、何を運ぶのかは、決して教えてもらえない……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

63
借金で首が回らなくなり裏社会に拾われた男。ある時社命で鰻養殖場に奇妙な依頼を果たしに行くのだが…。という粗筋からわかるように、怪異よりは人間、「ウシジマくん」系のホラーである。とにかく主人公の造形が秀逸で、人の意見に流されるままどんどん深みに嵌り込んでいく人間の様相が実にいい。命じられる仕事の内容がはっきりせず、食事シーンとか不穏な雰囲気が高まっていくのもホラー好きのツボに嵌る。ただラストは意外といえば意外なんだけど、読者の予想を違った意味で裏切っているなあ。エピローグの様子は追い詰められて良いが。2023/11/03

川越読書旅団

55
まずタイトルと装丁が魅力的。また、主人公を取り巻く現実と妄想のグロ世界の描写も良い。一見グロホラーではあるのだが、行間に謳われる人の性、偏見、そして諦観を鑑みるに、実は地味に深い内容だったりもする。2017/01/28

白のヒメ

40
うーん、これは中々恐い・・・。ウナギの養殖の実際の現場をテレビで見たことがある。確かに作中の表現通りだった。題名から、冒頭から、描いた予想通りの展開には違いないのだけれど、気持ち悪さは予想以上。容赦なくえげつない。やはり、こういう小説を読むと、一番怖いのは、幽霊よりも妖怪よりも、生きている人間なのだと改めて深く思うのです。2019/10/20

aqua_33

36
何か感想がうまいこと出てこない(笑)落ちる人はどこまでも落ちる、下劣な人はどこまでも下劣ってことでしょうか。人間、全うに生きていくのが一番。そんなにグロい描写はないのに読んでて久しぶりに気持ち悪くなってしまった…。黒牟の不気味な雰囲気のせいかなぁ。2016/09/25

アメマ

34
タイトルと表紙絵のインパクトが凄すぎ期待度MAX。ところが実際読むとおどろおどろしい怪奇ホラーでは無く、実話ナックルズ的な裏社会を舞台にした何ともおぞましく不気味でダークな話。果たして何が『うなぎ鬼』だったのか?という疑問符は残るが、それ以上にヤバい仕事に関わる人間達の描写が非常にスリリングで終始、心がザワザワしながら読み進めた。この筆者の文体はなかなか面白い。アウトローな闇社会で罪を罪と思わず生きても必ずツケは回ってくる。読後、陰湿でいつまでもモヤモヤとした余韻を引き摺った。☆3.52016/07/03

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